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来季モトGPを戦う、
高橋裕紀にかかる期待値。 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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posted2008/10/23 00:00

来季モトGPを戦う、高橋裕紀にかかる期待値。<Number Web> photograph by Satoshi Endo

 「目標とするモトGP参戦が決まり、とても嬉しい。チームを始め、いい人たちに恵まれてきた。その期待に応えたい」

 9月末、ツインリンクもてぎで行なわれた日本GPで、イタリアの「スコット・レーシング」に籍を置きWGP250ccクラスを戦う高橋裕紀が、来季モトGPクラス参戦決定の喜びを語った。

 同チームでモトGPに参戦するA・ドヴィツィオーゾがホンダのワークスチーム「レプソル・ホンダ」に移籍。そのシートにスライドする形での昇格となる。

 250ccでは、'06年に2勝を挙げる大活躍を見せた。しかし、その年の最終戦で右足大腿骨等を骨折。この2年は怪我との戦いとなったが、回復する足の状態に歩調を合わせるように、リザルトも上昇してきた。

 今年は、2ストロークエンジンの生産終了を目前にして開発の止まったホンダRS250RWで、アプリリア、KTMのワークス勢を相手に孤軍奮闘して2度の表彰台に立った。チャンピオン争いには加われなかったが、一足先にモトGPに昇格して大活躍しているドヴィツィオーゾの昨年のタイムを上回ることを目標に戦い、それをほぼ達成してきた。

 同じクラスで戦った3年間には、ドヴィツィオーゾを凌ぐパフォーマンスを見せたことも多く、期待は大きい。裕紀自身も「上手さという点ではドヴィに譲る点もあるが、勢いでは負けていなかったと思う」と語っている。コース上での思い切りの良さは転倒と怪我につながることも多かったが、ファイティングスピリッツ溢れる熱い走りはイタリア人チームのハートを掴んだ。さらに、ホンダの生え抜きライダーとして、与えられた環境でベストを尽くすという点でも申し分なく、ホンダの後押しもあり、来季のモトGP参戦がすんなりと決まった。

 電子制御の進んだ現在のモトGPマシンは、ビッグパワーをコントロールするテクニックをマシンが補ってくれる。時として転倒というネガティブな要素になりかねなかった若さゆえの勢いも、速さに直結することを近年の若手たちが証明している。

 右足も順調に回復。勢いを取り戻している裕紀がどんな走りを見せてくれるのか、いまから楽しみである。

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