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沖縄が春・夏連覇?優勝狙う浦添商の伊波。 

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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posted2008/08/07 00:00

 選抜優勝の沖縄尚学を破り、沖縄代表に輝いたのは浦添商である。エース・伊波翔悟は昨夏沖縄大会で、準々決勝から決勝再試合(決勝戦は11回降雨引き分け)まで4試合連続完投という鉄腕ぶり。また、今年春の九州大会は準決勝の鹿児島工戦の完封をはじめ4試合すべてに登板し、準優勝の原動力になった。

 ストレートの最速は超高校級右腕、東浜巨(沖縄尚学)をしのぐMAX148キロ。速いだけではない。スライダー、チェンジアップ、カットボール、ツーシームを交えたピッチングを身上とする。緩急のコンビネーションの冴えは「腕を振って内角にストレートを放れるからそういう変化球が生きてくる」(神谷嘉宗監督)という言葉からも判断できる。

 もし浦添商が夏の選手権を制したら、異なる学校による同県勢の春、夏連覇ということになり、これは長い歴史を持つ甲子園大会でも史上初の快挙になる。そういうことを話題に出したくなるほど、伊波の実力は群を抜いている。

 この伊波と東浜が揃って「これまでに対戦した打者で最も印象に残っている」と名指ししたのが横浜の2年生、筒香嘉智(三塁手)である。

 2人がどうして絶賛するのかわからない、という人もいるだろう。甲子園出場は今春の選抜だけ。二塁打こそ記録しているが、ヒットはこの1本だけで、凡打の内容は併殺打、三振、内野ゴロとパッとしない。しかし、2人の超高校級右腕は実績を見ただけではうかがえない筒香の凄さを練習試合の対戦で実感した。

 「スイングスピードが凄い」(東浜)

 「球を芯で捉えるのがうまい」(伊波)

 東浜と伊波のもの凄さに納得しながら筒香の素晴らしさにも思いを馳せてほしい。走守にも触れると、三塁守備は堅実で強肩を誇り、走塁は甲子園で放った二塁打のときの二塁到達が8.25秒と俊足の部類。強豪・横浜の命運を握っているのはこの2年生かもしれない(22日現在)。

 もう1人紹介するのは千葉経大付の右腕、斎藤圭祐である。伊波がカミソリ型の本格派なら、斎藤の球質はオノ。金属バットさえ押し返すような迫力は今春の選抜では最も目立った。選抜のベスト4進出校で今も残っているのは千葉経大付ただ1校。春の記憶を夏に蘇らせることができるのは斎藤の右腕だけである。

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