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新人王は二の次。佐藤充が目指すもの。 

text by

永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

PROFILE

posted2006/09/14 00:00

 「相手は飛び道具を持っている。でも、タイミングを少し外すことで飛び道具もただの棒切れに変わるんですよ」

 中日の森繁和バッテリーチーフコーチは、バットを飛び道具に例えてこう言う。その言葉を今年最も体現しているのは、中日独走の主役となった佐藤充である。

 190cmの長身を折りたたんでの変則フォームは腕の出所が掴みにくく、打者の始動は少しずつズレてしまう。そのため150km台のストレートにさし込まれ、フォーク、スライダーなどの落ちる球にはついていけない。佐藤が勝ち星を重ねてきた理由がここにある。本人もこの成績には素直に喜びを表す。「防御率がトップだった時は、毎日こっそり新聞を買いに行くのが楽しみでした」

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佐藤充
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