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「強さ」を身につけ、ジベルノーが本命に浮上。 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

PROFILE

posted2004/06/17 00:00

 MotoGPは3戦を終え、S・ジベルノーが2勝を挙げた。開幕戦南アフリカでは3位。第2戦スペインでは雨のレースを制し、第3戦フランスではドライで優勝した。3戦連続で表彰台に立ち、総合でも文句なく首位に立っている。昨年は、3年連続チャンピオンになったV・ロッシと何度も壮絶な戦いを披露して総合2位。圧倒的な強さを見せるチャンピオンを苦しめた唯一の選手となったが、しかし、それが本当の強さなのかどうか、常に?がつく存在だった。

 ジベルノーは、スペイン・バルセロナ出身。モトクロスやトライアル、ロードレースの小排気量で数々の偉業を成し遂げたスペインの名門バイクメーカー、ブルタコ(現在は廃業)の創業者の孫にあたる。バイクレースの盛んなスペインでブルタコ一族の出となれば、オートバイレースのエリートコースを歩んできたも同然だった。10代の頃は、500ccで3年連続チャンピオンになったアメリカのK・ロバーツの下で修行を積み、ヤマハからグランプリデビューを果たした。その後、ホンダとスズキのワークスチームを経験。去年から再び、ホンダのサテライトチームに戻り、押しも押されもせぬトップライダーとして大ブレイクした。

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