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最近おかしい全日本。3冠戦に期待したい。 

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門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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posted2007/10/04 00:00

 全日本プロレスの10・18東京・代々木競技場第2体育館「創立35周年記念興行」のメインが王者佐々木健介(41)vs.挑戦者川田利明(43)の3冠ヘビー級選手権試合に決まった。

 8・26両国で鈴木みのる(39)を破った健介の初防衛戦。ハッスルからUターン参戦の川田は昨年8・27両国の太陽ケア戦以来の1年2カ月ぶりの挑戦で、史上最多となる6度目の王座返り咲きを狙う。

 健介と川田の3冠戦は、真っ向勝負の好カードとして素直に嬉しい。しかし最近の全日本には「なぜ?」と首をかしげたくなることが多い。

 まず、7月15日付のリリース。スタン・ハンセンから衆議院議員馳浩へのPWF(全日のタイトル管理団体)会長の交代をファックス1枚で済ませたのだ。'01年1月、「ジャイアント馬場3回忌追悼興行」で引退セレモニーを行った“不沈艦”ハンセンは、ザ・デストロイヤーと並んで全日本マットを支えた最高の功労者。少なくとも本人を招き、リング上で交代のセレモニーをして欲しかった。ハンセンへの礼を欠いた通告と受け取ったのは筆者だけだろうか。創立時から見守ってきた者には、切ない出来事だった。

 そしてもう一つは、明るいキャラで武藤の分身のような小島聡(37)の、黒い軍団ブードゥー・マーダーズ(VM)入り。はっきり言って小島にヒールは似合わない。

 7・29参議院選挙の日、馳会長の地元石川大会。VM軍の小島は8人タッグ戦で世界タッグ王者チームの川田・太陽ケアらと激突、場外乱闘で無防備なケアを襲ってイスでアゴを骨折させる非道ぶりを見せたが、普段やりつけないことをやるから、相手を怪我させるのだ。8・26両国でTARUと組んでのタイトル戦、怪我の治っていないケアをフォールしてベルト奪取も、ファンは誰も喜ばない。

 さらに9・16後楽園ホール。義足レスラー、ザック・ゴーウェン(24)の初参戦だ。障害者を元気づけるというが、シリーズ興行への起用はいかがなものか。右足1本立ちのファイトに、VM軍からは禁止用語が盛んに飛び出す。客の反応は百者百様。私自身、脳梗塞の後遺症で身体障害者2級だが、極めて不愉快で後味の悪い試合だった。それらを払拭するためにも、健介vs.川田戦は、ベストバウト級の好ファイトを期待したい。

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