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F1GP欧州上陸、試されるアロンソの実力。 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2005/05/12 00:00

F1GP欧州上陸、試されるアロンソの実力。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 5月は、スペイン、モナコ、欧州GP(ドイツ・ニュルブルクリンク)と、3戦が行われる。全くタイプの違うサーキットが続く。いよいよ春の“ヨーロッパ・ラウンド”転戦だ。

 新世代リーダー、F・アロンソが活躍し、いまスペイン国内は史上空前のF1人気が巻き起こっている。この冬のテスト走行でも彼の行く先々に地元ファンが押し寄せた。それもそのはずでアロンソはスペイン人初の優勝者で、なおかつ今年ドライバーズ選手権首位につけている。

 昨年のスペインGPでも、バルセロナ郊外のカタロニア・サーキットに合計27万7300人が集まった。サッカー、闘牛、2輪MotoGPほどではなかったこれまでのF1人気に、弱冠22歳のアロンソが火をつけたのだ。M・シューマッハーが登場した時と同じような現象だ。ひとりのヒーロー出現によって、その国のスポーツ価値観は変わる――。

 かく言う僕もいったいどんなことになるか、ちょっと楽しみ。アロンソがシューマッハーを超えるような本物のドライバーになれるのか。地元ホームGPでのプレッシャーをはねのけてベストドライビングを貫けるのか、見極めるいいチャンスになるだろう。

 5月8日スペインGPを終えた後、22日・29日の2連戦は、地中海コートダジュールからドイツ山中へと舞台が一変する。寒暖差の激しい移動で、ニュルブルクリンクは陽が傾くと急に冷え込む。モナコの後だと余計そう感じる。実際、昨年僕はこの2連戦の間に、厚手のジャンパーコートを買ってしまった程で、ドライバーにとってはコンディションが重要となってくる。コースレイアウトも公道モンテカルロから中速テクニカル・タイプに変わり、それにともないマシン・セットアップ、エンジン・チューニング、タイヤ・スペックも大きく変更しなければならない。転戦が続くF1では、こうした『コース最適化』が勝負の分岐点となる。アロンソはこれに対応できるのか。

 レーニエ大公が亡くなられた直後に行われるモナコGPは、厳かな雰囲気に包まれることだろう。ミハエルは4年ぶりの勝利で、故A・セナと並ぶ“モナコ最多6勝目”を目指す。次戦欧州GPは彼の母国GPだ。5月は交互に訪れるニューリーダーと王者の凱旋が見ものとなる。

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