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このままではもったいない。女子日本代表の行く末。 

text by

松井浩

松井浩Hiroshi Matsui

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photograph byNoriko Hayakusa

posted2004/11/04 00:00

このままではもったいない。女子日本代表の行く末。<Number Web> photograph by Noriko Hayakusa

 「なでしこジャパン(サッカー女子日本代表)」の名を一躍有名にしたアテネ五輪から2カ月。現在、女子サッカーはL・リーグが開催され、カードによっては1000人以上の観客を集める。23日には東京V対清水の試合後に、日テレ・ベレーザ対宝塚バニーズ戦が行われた。これ以外にもJリーグやサテライトの後座の試合として日程が組まれるなど、L・リーグでは、この女子サッカーの盛り上がりを何とか維持したいと努力が続けられている。

 優勝争いも、日テレ・ベレーザとさいたまレイナスが熾烈なバトルを展開中。最終節の31日は、淡路島のアスパ五色でTASAKIペルーレ対日テレ・ベレーザ、高槻市の萩谷総合運動公園サッカー場でFC高槻対さいたまレイナスの試合が予定されている。

 それに対して、肝心の女子代表の方はといえば、これがまったく何も決まっていない。次の国際大会の予定が、'05年の冬に開催か?といわれるアジア女子選手権。それならせめて親善試合を見たいと思っても、サッカー協会の回答は「今年、来年とも親善試合の予定は何も決まっていません」とつれない。

 おまけに、女子代表を急成長させた上田栄治監督も、契約切れをもって湘南ベルマーレの監督に復帰。後任としてユース世代の代表監督が有力候補とされたが、異論が出るなどして最終決定には至らなかったとか。その後、ようやくシンガポールのリーグ戦に参戦するアルビレックス新潟シンガポールの大橋浩司監督に白羽の矢が立ったが、もたついた感じも残る。

 女子代表のキャプテンを務めた大部由美(YKKAP東北)は、「アテネ五輪に向けた長期合宿など、せっかく個々の実力がアップしたのに、このまま合宿や試合が行われないと、元のレベルに戻ってしまうのが怖い」と選手たちの気持ちを代弁。澤穂希(日テレ・ベレーザ)も「あれだけ女子サッカーが盛り上がったんだから、何か協会で次の展開を考えてくれていると思うんだけど」と話す。

 当分の間国際大会の予定がないのは仕方ないとしても、アテネ五輪で対戦したスウェーデンやアメリカを招いて親善試合はできないものか。女子代表は、初めて結成されてから24年間で今が最強。まだまだ上達する可能性を秘めているのに実にもったいない話だ。

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