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新採点方式でトリノの“金”は近づくか? 

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藤山健二

藤山健二Kenji Fujiyama

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posted2005/01/20 00:00

 年が明け、来年2月のトリノ冬季五輪まであと1年余りとなった。昨年のアテネ五輪は金メダルラッシュに沸いたが、雪と氷の世界でも日本選手の活躍が続いている。中でも現時点でもっとも金メダルに近いと見られるフィギュアスケートはすでに代表選考が始まっており、選手たちは正月気分返上で練習や試合に明け暮れている。

 フィギュアの日本の五輪出場枠は3月14日からモスクワで開催される世界選手権で決まるが、最大枠の「3人」を確保できる可能性が高い。しかし今の日本の女子フィギュア界には昨年の世界選手権優勝の荒川静香を筆頭に、ソルトレークシティー五輪代表の村主章枝、恩田美栄、4回転ジャンプの安藤美姫、さらに太田由希奈、中野友加里、浅田舞といった若手まで有力選手が目白押しで、選考が難航するのは必至だ。

 公平を期すなら一発勝負だが、採点競技であるフィギュアでは、過去の国際試合での印象度が得点に反映される傾向が強く、無名の選手が選考会で勝っても本番でメダルが取れる保証はない。そこで日本スケート連盟では今季と来季の主要大会の成績を点数化して加算し、上位者を選出することにした。

 対象試合は今季と来季のグランプリ(GP)シリーズとGPファイナル、世界選手権、全日本選手権など。先月のGPファイナルでは荒川が2位、安藤が4位、恩田が5位に入った。

 '02年のソルトレークシティー五輪で意図的な得点操作が発覚したフィギュア界では、これまでの6点満点から減点していく採点方式を廃止し、満点のない加点方式に変更した。この新方式ではまず各要素の難度に応じた基礎点が定められ、演技内容によってプラス・マイナス3点が加算される。たとえば安藤の4回転サルコウの基礎点は9・5点で、成功すれば12・5点となるが、4回転できずに着氷してしまうと3回転ジャンプの回転オーバー扱いとなってしまう。そうなると基礎点は一気に4・5点に下がり、そこからさらに回転ミスの3点が引かれ、たった1・5点しか加算されない。危険を覚悟で4回転に挑戦するかどうかは本人の考え方次第となる。

 初めて新採点で行われる3月の世界選手権で日本選手がどんな演技をしてどんな結果を出すか。トリノを占う意味でも目が離せない。

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