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負けてなお、手の内を見せず……。
シーズンを見据えた中日の戦い方。 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byShigeki Yamamoto

posted2011/04/20 11:50

負けてなお、手の内を見せず……。シーズンを見据えた中日の戦い方。<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

4月19日、7年ぶりにセ・リーグ単独最下位となった中日。球団史上初のリーグ連覇を目指している知将は何を思う?

先発陣と打線が復調すれば「怖い中日」が戻ってくる。

 2006年に福留孝介は2度目の首位打者に輝いた要因に打撃フォームの変更を挙げ、「WBCで実戦を積んでいたおかげでフォームを固めることができ、いい形でシーズンに臨むことができた」と言っていたように、実戦をそれなりにこなさなければ新たな形をものにすることはできない。開幕前の変則スケジュールを加味すれば、本来の和田の力が戻るのも時間の問題、ということになる。

 そのほかの選手も、新外国人の5番・グスマンを除けば不動のオーダーであるし、現在のチーム打率が2割そこそこと言っても、昨年だって2割5分9厘である。

 機動力重視のチームからすれば、打率を好不調の材料にしても意味はない。

 今日(4月20日ヤクルト戦)、先発予定の吉見の結果次第では、ある程度の投手編成は見えてくる。

 打線も復調してくれば、いよいよ、いつも通りの怖い中日が戻ってくる。

 最下位候補である横浜、広島の快進撃が目立つなど、解説陣の予想に反して波乱含みの開幕となったセ・リーグ。しかしながら、最下位の中日はまだまだ手の内を見せていない。

 今年もやはり、不気味な中日は健在、というわけだ。

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落合博満
中日ドラゴンズ

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