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年間王者には12億円。弱肉強食の米ツアー。 

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三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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posted2007/10/04 00:00

 アメリカの男子レギュラーツアーは、今季からプレーオフ制度と、フォール(秋)シリーズを設けた。36試合のトーナメントを1月から行うのは通常通りで、賞金ランキングで競われる原則は変わらない。これまでは、通年の賞金ランキングがシーズンの順位となるだけだった。シーズン後半に賞金ランキングの帰趨がはっきりしてくるとトップ選手が試合を欠場するなど、終盤の盛り上がりに欠けるところがあった。

 今季から、各トーナメントには順位によってポイントが付与されることになった。レギュラーシーズンの36試合が終わると、ポイント上位の144名がプレーオフに進出できる。メジャーリーグやNBAなどと同じようにシーズン終盤を盛り上げようという試みだ。

 プレーオフは4試合。初戦は144名が参加できるが、第2戦ではポイントランキング上位120位まで、3戦目は70位までに絞られ、最終戦となるツアー選手権に参戦できるのは30人だけ。第1回目の今年は、タイガー・ウッズが制し、優勝賞金として126万ドル(約1億4000万円)を獲得した。同時にポイントランキングでも総合優勝を果たし、ボーナスとして1000万ドル(約11億5000万円)を獲得した。1000万ドルというのは単体ではスポーツ界最高の賞金になる。

 プレーオフの後には来季のシード権争いという熾烈な戦いを7戦に渡って繰り広げる。これがフォールシリーズだ。シード権は賞金ランキング125位までとプレーオフ最終戦に出場した30人に与えられる。125位以内に入っていない選手たちが、来季のツアー出場権をかけて争う。

 プレーオフの4試合で上位30位に入った選手たちにとっては、天国ともいえる高額賞金が得られる。逆に、フォールシリーズは、プレーオフに惨敗した選手、あるいはその権利のない選手にとっては、地獄ともいえる生き残りのラストチャンスをかけた戦いだ。

 アマチュアの石川遼人気に沸く日本の男子ゴルフ界だが、もっと実力の差が鮮明になるようなシステムを考える時期が来ているのではないか。さもないと、強い者が勝つ世界のゴルフ界から取り残された、異質のプロツアーになってしまう。

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