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6億円フィーバーBIG人気生かせるか。 

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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posted2007/06/14 00:00

 6億円フィーバーに沸いたサッカーくじBIG。昨年11月に1等が出て以来キャリーオーバー(繰越金)が約15億円、連日の過熱報道も後押しして第278回totoは過去最高の65億3368万円を売り上げた。BIGだけで61億2033万円。昨年度のtoto総売り上げ134億円の約半分を1回で記録したのだから、異常事態というほかない。

 totoの目的は、スポーツ振興の助成である。売り上げ金の約半分は当せん金の払い戻しに充てられるが、経費を差し引いた残り約3分の2は助成金に回る。売り上げは'01年度の642億円をピークに右肩下がり。助成金も'02年度の約57億8000万円を最高に、以降は減少している。長期債務の返済もあるために、'07年度の交付予定はわずか8000万円というありさまだ。'02

、'03年度には芝生グラウンドを全国展開して、埼玉スタジアムのサブグラウンドなど25カ所が整備された。しかし、現在は地域スポーツ事業、若年層の育成を中心としたソフト面の助成が中心となってしまっている。

 そもそも売り上げの低迷から脱却を図るために「6億解禁」をキャッチコピーにして昨年9月から発売されたのがBIGだった。試合の予想をコンピューター任せにすることで、サッカーに関心を持たない層を開拓する狙いは当たった。くじを運営する日本スポーツ振興センターの尾原敏則さんは、BIGに入ってきたファンをtotoに引き込みたいと意気込む。

「認知を上げてから、定着させる。あくまでベースは13試合を予想するtoto。予想する喜びをBIGに入ってきたお客さまに伝えたい。イタリア、ドイツはくじ自体が文化になっているし、日本もそうしたい」

 新たな取り組みとして4月からは助成金によって整備された芝生グラウンドで子供がスポーツに興じるCMがJリーグ会場で流されている。くじ購入がスポーツ振興の寄付行為にもつながるという意識をファンに持ってもらうためである。

 今回、注文の殺到からシステム障害による販売停止などの問題も起こった。近年の売り上げを想定して設計されており、早急に改善しなくてはならない。一過性の人気で終わらせないためにも、今が正念場と言える。

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