グアルディオラは現役時代にスペイン、イタリア、カタール、メキシコの4カ国でプレー

新世代の指揮官たちに
求められる語学力。
~日本語だけでは世界は無理~

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text by Shin Toyofuku

photograph by Mutsu Kawamori

新世代の指揮官たちに求められる語学力。~日本語だけでは世界は無理~

 バルセロナの優勝に終わったチャンピオンズリーグ決勝。感心したのはバルサの華麗なパス回しだけではなく、指揮官グアルディオラの語学力だ。

 優勝セレモニーが終わり、拍手に包まれて会見場に姿を現したグアルディオラ。静かに腰を下ろすと、カタラン(カタルーニャ語)、カスティリャノ(標準スペイン語)、英語、イタリア語の4つの言語を流暢に操り、世界各国から集まった記者の質問に次々と答えていった。会見場には各言語の同時通訳が4人準備されていたのだが、それを全く必要としない秀才ぶり。翌日の地元紙は、彼の采配とともにその語学力を絶賛したほどである。

複数言語の習得が監督の必須条件である。

 語学力は監督にとって欠かせない能力の一つだ。

 近年、若く優秀な監督がトップクラブで活躍しているが、彼らに共通するのが高い語学力である。通訳経験のあるインテルのモウリーニョに加え、リバプールのベニテスも複数の言語を巧みに操る。ミランの監督に就任したレオナルドは母国語のポルトガル語に加え、スペイン語、フランス語、イタリア語、英語と5カ国語を話す。鹿島時代には日本語も学んでおり、以前ミラネッロで見かけたときには日本語で声をかけられたものだ。

 多国籍化が進む欧州トップクラブを率いるにあたり、世界から集まる選手と通訳を介さずに直接話ができるメリットは大きい。チェルシーの監督に就任したアンチェロッティは現在、バカンスを返上して一日10時間の英語集中特訓コースに精を出しているそうだ。

 年配の世代になると話は別で、マンUの巨匠ファーガソンが話せる言葉は、いまだに訛の強いスコティッシュ・イングリッシュだけだが……。

語学力が劣るから日本人監督は雇われない!?

 さて、日本人監督はどうだろう?

 日本の指導者は勉強熱心で、戦術論や試合分析などでは世界のトップレベルと比較しても劣っているわけではない。しかし現在、欧州の主要リーグで指揮を取る日本人監督はおらず、その理由の一つとされるのが言葉の問題だ。

 日本人選手が欧州でプレーするのは、もはや当たり前の時代となった。しかし日本サッカーのさらなる成長を考えると、今後は指導者を欧州へ送り込むことも考えなければならないはず。その時に鍵となるのが、この語学力ではないだろうか。

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