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「観る」フットサル、Fリーグの魅力とは。 

text by

熊崎敬

熊崎敬Takashi Kumazaki

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photograph byTomoki Momozono

posted2007/10/18 00:00

「観る」フットサル、Fリーグの魅力とは。<Number Web> photograph by Tomoki Momozono

 9月29日、町田市総合体育館でFリーグ第2節、ペスカドーラ町田対ステラミーゴいわて花巻戦が行なわれた。

 こう書き始めてみたが、何の競技かわからない読者もいるだろう。Fリーグとは「日本フットサルリーグ」のこと。競技人口200万人といわれるフットサルが、全国リーグ(プロリーグではない)として新たな一歩を踏み出したのだ。

 参加するのは、花巻、浦安、町田、湘南、名古屋、大阪、神戸、大分をそれぞれ本拠地とする8チーム。9月下旬から2月中旬までの5カ月でホーム、アウェー、セントラルの3回戦総当たり、計21試合を戦って王者を決定する。開幕節は代々木体育館で集中開催され、2日間で1万3000人を集める大盛況となった。

 さて、町田での初のホームゲームには、小雨模様の悪天候にもかかわらず、1720人が駆けつけ、2000人を収容する町田市総合体育館はほぼ満員に。フットサルは「やるスポーツ」としての印象が強いが、この町田と花巻の一戦を観戦した筆者は、「観るスポーツ」としても成立するということを強く実感した。

 「観る」フットサルは、サッカーというよりアイスホッケーを連想させる。とにかく激しく、攻守の切り替えが速いのだ。チャンスは一転ピンチに、ピンチは一転チャンスになる。花巻が4対2で町田を下した一戦は、実に62本ものシュートが飛び交う目まぐるしい攻防となった。

 サッカーに喩えると、つねにペナルティエリア付近での攻防が続くような緊張感。しかし、チャンスは多くても簡単に得点が入らないので、ゴールが決まったときの興奮は層倍のものとなる。

 競技そのものが持つスリルに加えて、アリーナスポーツならではの臨場感もFリーグの大きな魅力。高度な足技や迫力ある速攻を間近に見て、観衆は次第にゲームにのめり込んだ。体育館は最初、サポーターの声ばかりが響いていたが、やがて一般ファンの歓声やどよめきに包まれることに。「この近くに住んどるから来てみた」という花巻出身のお年寄りも、「面白いもんですなあ」と満足げだった。

 運営資金面に問題があるとも聞くが、Fリーグには観る者を虜にする魅力がある。ひとりでも多くの人々に存在を知ってもらい、足を運んでもらうことが今後の成功のカギといえそうだ。

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