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1日1試合と5R。届いて欲しい現場の声。 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph bySusumu Nagao

posted2008/08/07 00:00

1日1試合と5R。届いて欲しい現場の声。<Number Web> photograph by Susumu Nagao

 7・7ドラゴ戦の翌日、魔裟斗はK―1改革案を口にした。「K―1もワンマッチだったら、5ラウンド(以下R)の方が面白いと思わないですか? 昨日だって5Rあったら、絶対ドラゴを倒せたと思うんですよね」。

 思わず頷いてしまうような提言だった。K―1ワールドMAXの第一線は実力伯仲。ゆえにハイレベルな攻防ばかりだが、その一方でシーソーゲームの末に判定決着が多くなっていることも確か。ワンデートーナメントだったら、従来通り1試合3Rが適切だろう。が、ワンマッチだったら、魔裟斗の指摘通り、5Rの方がKO決着は増えるのではないか。

 K―1にもワンマッチ=5Rという時代があったが、いつの間にか試合時間は全て3Rに統一されてしまった。スピードに乗ったノンストップの攻防を見せるためには3Rがベスト。一方、ラウンドごとに戦略を変えるようなテクニカルな攻防だったら5Rの方がいい。試合の流れに幅を持たせるためにも、トーナメントとワンマッチの試合時間は区分けした方がファンの楽しみは倍加する。

 7・21DREAM5終了直後には、1日で宇野薫とヨアキム・ハンセンと闘った青木真也がこんな改革案を披露した。

 「俺から言わせると、ワンデートーナメントってどうなんだよという感じ。総合は顔面のダメージがあるから、柔道のトーナメントとは違う。アメリカで総合のトーナメントがダメ(ほぼ禁止)なわけがわかりました。危ねぇよ」

 準決勝の宇野戦で青木は体力を使い果たした。そんな青木と決勝で対峙したのはリザーブマッチでブラック・マンバをほぼノーダメージで下したヨアキム。双方のコンディションには雲泥の差があったのだ。運といってしまえばそれまでだが、運だけで勝負を左右されたら選手はたまったものではない。案の定、一昨年12月、ヨアキムを秒殺している青木は雪辱されたとは思っていない。トーナメントに負けたのだと思っている。

 MAXのワンマッチを3分5Rで行ない、DREAMのトーナメントは1日1試合を原則とする。そうするだけで選手はベストパフォーマンスをしやすくなるから、今以上に好勝負が生まれる可能性は高くなる。主催者はもっと“現場の声”に耳を傾けた方がいい。

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