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ついに東京上陸!最もキケンな格闘技。 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph byKoji Fuse

posted2006/02/23 00:00

ついに東京上陸!最もキケンな格闘技。<Number Web> photograph by Koji Fuse

 バンテージを巻いただけの拳で殴り合う“禁断の格闘技”ミャンマー・ラウェイが、初めて東京にやってくる。和術慧舟會長崎本部主催の『Kushimas Fight・12』(3月17日・新宿FACE)で、ミャンマー代表vs.日本選抜の対抗戦が行なわれることになったのだ。グローブ着用が当たり前の立ち技格闘技を見慣れている人にとって、ラウェイはショッキングな格闘技だ。それもそうだろう。バンテージだけのパンチのみならず、キック、ヒジ、ヒザ、投げ、そして頭突きと立ち技で考えられるあらゆる攻撃が認められているのだから。ほかにも特色はある。試合時間はムエタイ同様3分5ラウンドだが、ダウンしたあと1回だけタイムをかけられるというルールを採用しているのだ。「待った」をかけられる格闘技なんて、ほかに聞いたことがない。

 試合展開も他の立ち技格闘技とは大きく異なる。拳はグローブで保護されていないから、どうしても連打より一発で仕留めようとする選手が多い。距離は遠い間合いからのヒット・アンド・アウェイが主流。接近戦でのヒジや頭突きのカウンターを回避するためだろうか。グローブ着用によるパンチとはダメージの質も違うのだろう。パンチでKOされた方は大の字に伸びたまま、なかなか起き上がってこられないケースが多い。

 近代ボクシングの歴史に背を向けた感のあるラウェイだが、その歴史は1000年以上とムエタイより古い。しかしミャンマー国内で大がかりな国際戦が行なわれたのは過去に2回のみ。'01年6月にはアメリカの格闘家3名が遠征したが、いずれも1回KOで敗れている。'04年7月には日本選抜隊が殴り込み。結果はミャンマー側が2勝1敗1分と勝ち越したが、ラウェイ戦士が外国人選手に初めて負けたニュースは地元メディアで大々的に報じられた。日本でミャンマーの選手が試合を行なうのは、昨年9月の長崎に続いて2回め。その時にはミャンマー側の1勝1分に終わったが、グローブなしのストレートが決まった時、観客席にはなんともいえない緊張感が走った。今回はキックボクシングの現役日本王者ら総勢4名が挑戦する予定。技術云々の問題ではない。気持ちが強くなければ、ラウェイでは絶対に勝てない。

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