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少数精鋭?戦力不足?U−20代表の不思議。 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byTsutomu Takasu

posted2007/05/17 00:00

少数精鋭?戦力不足?U−20代表の不思議。<Number Web> photograph by Tsutomu Takasu

 ときに伸び盛りの選手というのは、わずかな期間で驚くほどの成長を遂げてしまうものだ。18、19歳の選手同士の力関係など、半年もあれば完全に入れ替わってしまうことも珍しくない。

 4月24日、U―20代表は広島との練習試合を行った。彼らの試合を見るのは、昨年11月のアジアユース決勝以来、約半年ぶり。しかし、その顔ぶれは、さしたる変化のないものだったのである。

 この試合、主力組の先発で、アジアユースに出場していなかったのは、安田理大(G大阪)と平繁龍一(広島)のみ。だが、平繁が入った左MFには本来、梅崎司(グルノーブル)がいるのだから、新戦力は左SBの安田ひとりである。その安田にしても、アジアユースの一次予選には出場しており、本当の意味での新たな発見と言える選手ではない。

 それにしても、今回のU―20代表というのは、選手の入れ替わりが少ないチームである。一昨年11月のアジアユース一次予選までさかのぼっても、主力メンバーの入れ替わりはわずかなものだ。

 すでにA代表候補にも選出された、柏木陽介(広島)、内田篤人(鹿島)など、Jリーグで出場機会を得ている選手が少なくないのだから、既存戦力のレベルがそれなりに高いのは確かだろう。

 だが、最近のワールドユース(現・U―20ワールドカップ)を振り返ってみると、アジアユース後に伸びてきた選手が、価値ある仕事をするケースは多い。例えば2年前、水野晃樹(千葉)、家長昭博(G大阪)が、オランダでどんな活躍をしたのかは、説明するまでもないだろう。彼らはいずれも、前年、マレーシアで行われたアジアユースには出場していない。

 もちろん、今後、新戦力が突如台頭してくる可能性は残るが、チームの戦術に取り込む時間的猶予を考えれば、「これから新たな選手が入るのは厳しい」(吉田靖監督)。現段階で“第二の水野、家長”になりうるのは、大分でポジションをつかんだMFの金崎夢生くらいだ。

 果たして、現・U―20代表は、近年稀に見る高水準の少数精鋭なのか、それとも、単に層が薄いだけなのか。

 さしあたり、結論は彼らのカナダでの戦いぶりを見てからになるが、半年という時間の経過を考えると、底上げがないことに物足りなさを感じるのである。

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