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宮里藍と横峯さくら、人気ほど実力はある? 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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posted2005/05/26 00:00

 5月GW中に行われたサロンパスワールドレディス初日には、1万404人ものギャラリーが集まった。

 大会初日としては国内女子ツアー史上最多記録となったが、ギャラリーのお目当てはもちろん宮里藍、横峯さくらの19歳コンビ。かつての女子ツアー初日のギャラリー数は、雨でも降ろうものなら、100人いるかいないかということさえあったのだから、隔世の感は否めない。

 宮里・横峯に熱狂するメディアやギャラリーの姿は、1970年代初めにジャンボ尾崎がプロ野球界からゴルフ界に転向し、青木功がそのライバルとして競り合った時代をどこか彷彿させる。

 ジャンボ以前の日本のプロゴルファーには、アスリートというよりも職人的な雰囲気が漂い、溌剌さとも爽やかさとも無縁だった。ところがジャンボの出現によって、それは一変する。ジャンボがアイアンショットを放てば、ギャラリーからは「インパクトが凄まじすぎて、足の裏に地響きが伝わってくるようだ」と驚嘆の声があがった。注目は日増しに高まり、ギャラリー数は一気に増加。ゴルフのテレビ中継がこの頃から当たり前になったのも、“ジャンボ効果”が大きい。

 そんな調子だから、メディアもギャラリーも、ほとんどジャンボがプレーしているグループにしかついてまわらない。コメントを聞きに行っても、「俺なんかよりジャンボのところに行けば?」とふて腐れる選手もいたほどだ。

 当時、和製ビッグスリーと呼ばれたゴルファーのひとり、杉本英世は「ジャンボにだけは絶対に勝たせたくない。こいつに勝たせたら、流れはもう戻らない」と感じ真剣に戦っていたという。中堅、ベテランたちが若手の壁となり、競い合って互いのレベルを上げていくのはプロスポーツの健全な姿だろう。

 その意味では、5年連続賞金女王の不動裕理がサロンパスレディスを制したことは意義深かった。大勢のギャラリーを前に不動は、自身の強さと「宮里と横峯の実力は、まだまだ人気ほどではない」という現実を印象づけたからである。

 当の宮里・横峯にしても、そうした先輩ゴルファーの奮闘は大いに刺激になったはずだ。そして、そうした経験から何か感じとれなければ、本当の一流ゴルファーへの道は開かれないはずである。

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