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第4戦までが大きな鍵、V8開発スピードに注目。 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2006/03/23 00:00

第4戦までが大きな鍵、V8開発スピードに注目。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 4連勝の開幕ダッシュで'05年シーズンを逃げきったルノー(F・アロンソが2〜4戦の3連勝で貢献)。'04年には開幕5連勝で圧倒したM・シューマッハーとフェラーリ。マシン・アドバンテージをいきなり見せつけて主導権を握れば、他が懸命にその差を詰めようとしても、開発スピードが同じなら抜かれることはない。この先手必勝パターンが過去2年の覇者に共通して言えることだ。

 果たして今年もそうなるのか。僕は4月2日第3戦オーストラリアGP(昨年までの日程より1カ月遅れ)と、ヨーロッパに戻って4月23日第4戦サン・マリノGPで答えが見えてくると思う。

 カレンダーを見てもらいたい。開幕2連戦後、オーストラリアGPまでは中1週間ある。レギュラードライバーたちは恐らくヨーロッパには戻らないだろうが、ビッグチームはテスト担当スタッフたちによって走行開発が重ねられる。開幕直後に起きた問題を解決するための“反省テスト”ができる。更にオーストラリアとサン・マリノGPの間は中2週間ある。レギュラードライバーたちも動員でき、集中的に走り込む時間はたっぷりある。

 巻き返すチャンスはここしかないとも言える。5月に入ると2連戦日程が多くなり、6月には北米遠征も控えている。皆にとって同じハードな日程の条件でも、明らかに逃げる方より追う方が辛くなる。

 ルノー46点、トヨタ29点、マクラーレン・メルセデス25点、フェラーリ18点……B・A・Rホンダ0点。昨年4戦終了時点での成績である。ここでつけられてしまった得点差を、どうしても追うマクラーレンはひっくり返せなかった。残る15レースでルノー145点に対し157点と上回ったにもかかわらずである(トヨタは59点しか追加できず、82点を挙げたフェラーリに逆転を喫したが)。

 今年はトップ争いもさることながら、冬のテスト期間中から「中間チーム」の戦力強化も目立つ。BMW資本に替わった旧ザウバーは約1万kmのテストを実施。'93年参戦以来初めてのことだ。2年目レッドブルはフェラーリV8を獲得、マクラーレンから大物エンジニアのA・ニューウェイも招き入れた。彼らも含め各チームの開発スピード、特に第4戦までの初年度2.4LV8エンジンのパワーアップ競争が鍵になってくる。

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