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北京五輪は大丈夫?模索する北島康介。 

text by

黒澤猛

黒澤猛Takeru Kurosawa

PROFILE

posted2006/07/04 00:00

 いったいどうしてしまったのだろう。北島康介が苦しみ続けている。

 「復調の足がかりをつかめたら」

 8月のパンパシフィック選手権へ向けて、6月中旬に行なわれた日本代表合宿中、そうつぶやく姿があった。

 '04年のアテネ五輪で、前評判通りの強さを発揮して平泳ぎ100、200mで2冠に輝き日本競泳陣の大黒柱となった北島だが、その後は本人も納得のいかない状態が続いている。

 '05年4月の日本選手権200mでは3位。5年ぶりに日本人選手の後塵を拝し、同年7月のモントリオール世界水泳でのこの種目の代表を逃した。

 このときは五輪の活躍の余波でイベント出演が相次ぐなど多忙をきわめ、練習が不足したこと。また、「なめていた部分がありました」と本人が語るように、モチベーションの問題もあっただろう。

 その反省から、今年はオフからトレーニングに励んできたはずだった。

 ところが今年4月の日本選手権、200mで再び敗れ4位。100mは辛うじて優勝したものの、平凡なタイムに終わってしまった。

 「情けない。つかんだものはない」

 それが北島の感想だった。なんとかパンパシフィック選手権には出場できるようになったものの、今も浮上のきっかけをつかめずにいるのが現状だ。

 不調の背景には今シーズン前のトレーニングで肘を負傷したことがある。それほど重いものではなかったが、そこからフォームが崩れた。とくに平泳ぎのような技術系の種目は、修正が難しいといわれる。ただ、これまでの北島ならこれほど長期間、復調しないままでいることはなかった。

 実はパンパシフィック選手権は、来年3月に行なわれる世界水泳の代表選考の対象となっている。世界水泳以後は、北京五輪まで大きな国際大会はない。北京を意識する選手にとって、ブランクを生まないためにも是が非でも世界水泳には出場しておきたいところだ。それは北島にとっても同じである。

 北島は、7月2日のジュニアオリンピック神奈川県予選の出場を決めた。

 「何かつかめればいいと思って。記録が出れば自信がつくんじゃないか、と」

 北島の模索は続く。

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