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ビーチバレーに何が!? “浅尾現象”を考える。 

text by

宮崎恵理

宮崎恵理Eri Miyazaki

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photograph byRyu Makino

posted2006/09/28 00:00

ビーチバレーに何が!? “浅尾現象”を考える。<Number Web> photograph by Ryu Makino

 スポーツ報道がエンターテインメント化、ワイドショー化しつつある昨今。ビーチバレーの世界では“浅尾美和”現象が起こっている。2年前の浅尾デビュー以降、報道陣の数が劇的に変わった。今年8月に大阪で行なわれた全日本ビーチバレー女子選手権に押し寄せたメディアの多さたるや、'00年シドニーオリンピック直前に当地で開催されたワールドツアー以上の活況だった。その報道陣のほとんどが浅尾一人にくっついているのだ。浅尾のゲームがあるコートの周りはテレビクルーに占拠され、試合が終わると浅尾の後ろをゾロゾロと長い行列でついてまわる。

 浅尾は、三重県立津商業高校時代にインドアで2度春高に出場し高校総体ではベスト16。卒業後ビーチバレーでデビューした。プロ選手としてワールドツアーを転戦する一方、シーズンオフにはファッション誌のモデルとしても活躍し、しばしば男性誌や写真誌のグラビアを飾る。ビーチバレーは知らなくても浅尾なら知ってる、という人は少なくないはずだ。

 浅尾は強烈なジャンプサーブやスパイクが武器。西堀健実とペアを組み、北京、その先のロンドンオリンピックを目指す。全日本直後に行なわれたマーメイドカップでは、全日本選手権を無失セットで優勝した、日本最強ペアである田中姿子・小泉栄子組から1セットをもぎとり、マッチポイントを握って慌てさせた。さらに9月、JBVツアー最終戦では、シドニーオリンピック4位の佐伯美香、アテネオリンピック出場の楠原千秋という五輪ペアを2回戦で降して準決勝に進出。実力もあって、なおかつフォトジェニックなのだから、報道陣が群がるのも無理はない。

 「たくさんのメディアやファンが応援してくれるのは、すごく力になります!」

 過熱するメディアの取材合戦をパワーに変えていけるのも、一つの才能だ。

 それにしても、例えば全日本の決勝戦。白熱した決勝戦の真っ最中に、コートサイドを浅尾が歩いただけでパーンしてしまう一部のテレビカメラって、どうよ!? ビーチバレーは、まだまだスポーツとして認知されてないという証拠なのだろうか。浅尾がきっかけでもいいから、ビーチバレーのスポーツとしての面白さも広く世間に伝えてほしい、と思う。

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