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全日本が取り戻した明るく楽しいムード。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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posted2004/12/02 00:00

 馬場元子前社長からバトンタッチして2年。沈滞ムードの武藤・全日本にようやく好転の兆しが見えてきた。

 10・31両国国技館で行われた武藤敬司デビュー20周年記念試合は、1万1500人の超満員。ノアのトップ・三沢光晴の参戦で、20年越しの夢のタッグ実現という目玉もあり、好ファイトに沸いた。2月を最後に日本武道館での興行を撤退して以来、久しぶりに「明るさ」と「楽しさ」を取り戻した全日本らしい大会だったといえる。

 このいいムードを持続できるかどうかのターニングポイントは11・21後楽園ホールで開幕の「'04世界最強タッグ決定リーグ戦」。12月4日に予定されていた長岡大会は新潟県中越地震の影響で来春に延期され、12月1日の八戸市体育館が優勝決定戦となる全8戦だ。

 出場10チーム。A、B各ブロックに分かれてのリーグ戦。興行スケール、選手層など馬場・全日本の頃とは比較にならないが、昨年より充実したメンバーが揃った。

 前年の覇者は小島聡、カズ・ハヤシ組。V2を阻む有力チームは武藤、西村修(新日本)組、川田利明、長井満也(新日本)組、太陽ケア、ジャマール組、フリーの佐々木健介、中嶋勝彦組らで、本命なしの混戦模様だ。

 期待は「思いきって若手を抜擢した」(渕正信取締役)という初出場の本間朋晃、諏訪間幸平の28歳コンビ。前出の有力チーム相手にどの程度の戦績を残せるか、全日本の未来形が託されている。

 諏訪間は中大レスリング部で活躍。フリー120kg級で世界選手権出場の経験を持つ。今年3月、故ジャンボ鶴田に憧れて入門したことから、早くも“鶴田2世”といわれている188cmの大型新人だ。確かに時折放つヒジ打ち、スープレックスに大器の片りんが見られるが、まずは実績作りが第一。

 気がかりなのは3冠ヘビー級王者川田だ。10・31両国で太陽ケアを倒しV8を果たし、インディー系のIWAジャパン、ハッスル興行等に参戦。直後、新日本の11・13大阪ドームに出陣とオーバーワーク気味。全日本の顔としての役割はわかるが、12月5日にはこの1年を総括する両国大会がある。肝心の3冠戦にコケてはすべてが無駄骨に終わる。

 相変わらず、不安と期待の全日本。'04 最終戦での川田・天山戦が注目される。

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