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インディアンズの好調を生んだ“三位一体”。 

text by

津川晋一

津川晋一Shinichi Tsugawa

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photograph byYukihito Taguchi

posted2007/10/18 00:00

インディアンズの好調を生んだ“三位一体”。<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 6年ぶり7度目の地区優勝を、両リーグ一番乗りで成し遂げたインディアンズ。かつてO・ビスケル(ジャイアンツ)、M・ラミレス(レッドソックス)、J・トーメイ(ホワイトソックス)ら錚々たる役者が顔を揃え、'95年から7年間で6度の地区優勝と2度のリーグ制覇を果たした黄金時代があった。だがその後、年俸削減の方針から主力が流出し、'02年以降の5年間で勝ち越しは1度だけ。その低迷期を乗り越えた今季の大躍進には、3人のキーマンの存在があった。

 まずは'05年にメジャー最優秀エグゼクティブに選出されたM・シャピロGM。'01年末に就任すると、エースのB・コロン(エンゼルス)を放出し、当時エクスポズの有望株だったG・サイズモアを獲得したのを手始めに、T・ハフナーら現在の主力を相次いで獲得するなど、長期的な組織改革を断行した。

 現場レベルで手腕を発揮したのがE・ウェッジ監督だ。'01年に最優秀マイナー監督に選ばれた後、'03年に史上最年少の34歳で着任。自らがマイナーで育てた選手を、現チームで開花させた。「私をマイナーの監督として招聘したのは、当時マイナーのディレクターだったマーク(シャピロ)だし、メジャーの監督になれたのも彼のお陰なんだよ」。フロントの責任者と現場の責任者として、マイナー時代から二人三脚でここまで辿り着いた。

 最後の一人は、優勝請負人として7月末に移籍してきたK・ロフトン外野手だ。11チームを渡り歩いて10回のプレーオフを経験した大ベテランで、'95 年のワールドシリーズ出場などインディアンズの黄金時代を支えた一員でもある。ウェッジ監督は「若手を中心としてチームが勢いある今だからこそ、彼の存在が“重石”になってくれる」と、選手時代に対戦したこともあるロフトンに期待を寄せる。

 実はこの3人、日本的表現で言う'67年度生まれの“同級生”だったりする。「そりゃ、奇遇だねえ!」とウェッジ監督。もちろん飛び級や落第が日常茶飯事の米国では、正確な意味では“同級生”ではないが、「互いに役割を全うしようという意識は強固だし、言葉を交わさなくとも分かり合える部分も多い」と信頼関係も抜群の様子。彼らが三位一体となって、インディアンズを新たな黄金時代へと導くことができるだろうか。

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