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変わり始めたK-1、「W杯構想」は実現するか。 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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posted2007/03/08 00:00

 「本当にやるんですか?」

 最近、60kg前後のキックボクサーからそんな質問をよく受ける。先日、K−1が従来のヘビー級とミドル級に加え、スーパーヘビー級、ライトヘビー級、ライト級のカテゴリーを新設すると発表したからだ。日本はライト級の人材の宝庫。活躍が見込める選手たちが浮き足立っても不思議ではない。

 ただ、残念ながらすぐに実現に向けて動き出すプランではなさそうだ。今年K−1が力を注ぐのはヘビー級以上。谷川貞治イベントプロデューサーも「ライト級はMAXの中でワンマッチとして組んでいく可能性はある」と語るにとどまった。ライト級とライトヘビー級の本格的なスタートは来年以降になるだろう。

 それにしても、なぜここにきてK−1は階級別を打ち出そうとしているのか? それは従来の「トーナメント」に加え、「タイトルマッチ」と「国別対抗戦」を興行の柱に据えようとしているからだ。3月4日の横浜大会では、早くもセーム・シュルトとレイ・セフォーの間でスーパーヘビー級王座決定戦が組まれた。ヘビー級王座は横浜大会と4月28日のハワイ大会を股にかけて争われる。

 このムーブメントはスタートから15年目を迎えたK−1が抜本的な改革に乗り出したと判断して間違いではない。最終的なゴールは、2011年の開催を予定している4年に一度のK−1ワールドカップ。その前に国(地域)ごとの階級別王者を決定し、W杯では代表国による5階級の国別対抗戦を目指す。

 あまりにもスケールの大きな話だが、現在K−1は世界135カ国・地域で放送中。我々が想像する以上に海外での知名度は高い。ビジネス展開を世界に向けるのは当然だろう。今年7大会あるK−1ワールドGPシリーズのうち5大会は海外での開催だ。すでにK−1は日本人だけが楽しむ大会ではない。

 ワールドカップ開催までに中立のコミッション組織も設立する動きもある。

 「これからK−1は公のものにしないと。個人や一企業がやっていたK−1は辞める時期にきている。今のままだと一イベント会社の一テレビコンテンツで終わってしまう」(谷川プロデューサー)

 イベント重視型だったK−1は自らの手で変わろうとしている。

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