オリンピックへの道BACK NUMBER
五輪候補がひしめく柔道女子48kg級。
福見、浅見を山岸絵美が猛追する!!
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byShino Seki
posted2011/04/13 10:30
谷(亮子)選手を追っていたときとの心境の差を、「焦りというのは無く、無かったからこそ、逆にマイペースにできました」と語った山岸絵美
「行きたいと一番強く思った人間」が五輪へ行く。
今大会を経て、最終的に世界選手権代表には福見と浅見のふたりが選ばれた。
だが世界選手権の前には、ロンドン五輪代表候補を2人に絞りたいとしていた全日本女子の園田監督は、「山岸も含めて3人をロンドン五輪代表候補として見ていきたいと考えています」と語るようになっていた。
つまり、オリンピックの代表をかけた熾烈な争いは、実質的にこの3人で継続されることになったのだ。
この三つ巴の戦いを制するのは誰なのか?
園田監督は「自分が出たい、行きたいと一番強く思った人間」と言った。
その言葉に、以前60kg級で五輪3連覇を達成した野村忠宏から聞いた、代表選考に関する言葉を思い出した。
「気持ちでは、絶対負けていなかったですからね」
必ず出る。その気持ちを日々、保つことができた選手が、ロンドン五輪代表をつかむのだ。