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目標はシーズン5勝!青山周平の強気の根拠。 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

PROFILE

posted2006/02/09 00:00

 これまでたくさんのルーキーを見てきたが、「今年の目標は?」という質問に、「シーズン5勝」と答えた選手は初めてだ。屈託のない表情。若さゆえの怖さ知らずとも思えるが、世界のレベルを知っている選手だけに、根拠のない目標とも思えない。そこで、その根拠を問いただすと、彼はこう答えた。

 「2002年に125ccでオランダとイギリスGPに出ている。納得のいく結果ではなかったが、ヨーロッパのサーキットにはすぐに慣れることができた。250ccで出場した日本GPでも、GPマシンとの差は感じなかった。だから、コースにもGPマシンにも、すぐに慣れることができると思う。スカラーシップは2年。この2年が僕のレース人生を決める。結果が残らなかったら、もうレースを止めろって言われてるようなものですからね」

 そんな決意を表明してくれたのが、今年、「ホンダ・レーシング・スカラーシップ」でWGP・250ccクラスに参戦する青山周平(21)である。昨年は、全日本選手権で7戦6勝という圧倒的な強さを見せた。スポット参戦の日本GPでも予選3番手。決勝はリタイヤだったが、その実力が認められて、兄の博一、高橋裕紀に続き、第3期生としてスペインの「レプソル・ホンダ・チーム250」から参戦する。監督はスパルタ教育で有名なA・プーチ。'04、'05年の250cc王者で、今年からモトGPに参戦するD・ペドロサを育てている。兄・博一も、プーチ監督の下で、2年間グランプリを戦い、今年はKTMへ移籍。兄と入れ替わる形で同チーム入りを果たした。

 念願のWGPフル参戦に、周平は瞳を輝かせる。17歳のときに125ccで初めてWGPを経験。散々な結果に悔し涙を流した。それをバネに18歳で全日本125cc王座、20歳で全日本250cc王座を獲得。昨年は「後ろを振り向けばだれもいない」という強さを身につけた。

 しかし、兄・博一と高橋の1年目を見れば、5勝という目標は現実的ではない。それでも、先輩2人が言えなかった目標をあっけらかんと言えてしまうところが、周平の魅力である。ホンダのスカラーシップも3年目。周平の言葉には、後に続く者の強みを感じる。そのアドバンテージをどこまで生かせるのか、注目していきたい。

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