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'05年最後のメジャー、全米プロの魅力とは。 

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三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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posted2005/08/18 00:00

 今年、全米女子プロゴルフ選手権には、アマチュアの天才少女、ミシェル・ウィーが出場して注目を集めた。話題になったわけは、プロゴルフ選手権がそれまでアマチュア選手が基本的に出場できない大会だったためだ。

 この原則は8月11〜14日に、ニュージャージー州・バルタスロールGCで開催される男子の全米プロゴルフ選手権でも同じである。世界4大メジャーであるマスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロの中で、唯一アマチュア選手が出場できない大会が全米プロゴルフ選手権。そしてこの大会では、試合中心で生計を立てているツアープロだけでなく、ゴルフ場のショップ運営、メンテナンス管理などの仕事に携わるクラブプロにも門戸が開かれている。すなわち、すべてのプロゴルファーにチャンスを与えているのが全米プロゴルフ選手権なのだ。

 「シンデレラボーイが生まれる大会」。全米プロゴルフ選手権はそのように表されることがある。確かに、その歴史を紐解いてゆけば、この大会の優勝を足がかりにトッププロへの階段を登っていったゴルファーが少なくない。'81年のラリー・ネルソン、'83年のハル・サットン、'86年のボブ・ツエー、そして'89年のペイン・スチュアート……。なかでも有名なのはジョン・デーリーとニック・プライスのエピソードだろう。

 '91年、デーリーはウェイティングリストのトップで出場を待っていた。欠席者は出ず、諦めて自宅に戻っていたところに電話がなった。出場予定のニック・プライスが、夫人の出産のために急遽出場を辞退したのだ。デーリーは慌ててコースにとんぼ返り。ぶっつけ本番にもかかわらず優勝し、レギュラーツアーの切符を手にすることになった。

 ちなみに、デーリーの優勝をアシストしたプライスは、翌'92年大会で見事栄冠を手にしている。そんな素敵なエピソードに事欠かないのも全米プロゴルフ選手権の魅力である。

 この大会は日本人選手との相性も悪くない。'88年大会では中嶋常幸が日本人選手最高の3位となり、片山晋呉も'01年大会で4位となっている。

 今年、いまひとつ調子の出ていない丸山茂樹が、この大会をきっかけに復調してくれることに期待したい。

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