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群雄割拠のスーパーGT、今年の見どころは。 

text by

大串信

大串信Makoto Ogushi

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posted2006/03/09 00:00

 今年のスーパーGTシリーズGT500部門は、ドライバーの移籍があり非常に楽しみだ。昨年のチャンピオンである立川祐路/高木虎之介は不動だが、車両は新開発のレクサスSCになる。長らくトヨタ勢の顔であった脇阪寿一と飯田章のコンビは、飯田は新鋭片岡龍也と組み、脇阪は新チームへ移籍し昨年はNSXに乗っていたアンドレ・ロッテラーと新たな形で闘いを始めることになる。

 トヨタの異動は、内部の入れ替えに近いが、ニッサン勢は違う。井出有治がスーパーアグリF1チームと契約してF1へ進出してしまったためできたチームインパルの大きな穴には、なんとチームを率いる星野一義の息子、星野一樹が収まった。といって星野一樹はここまでGT300で十分な成績をおさめており、決して親子間の温情抜擢ではない。ただし、フォーミュラの経験がなければ乗りこなすのは難しいと言われるGT500を、フォーミュラで戦績を残していない星野一樹が、どう乗りこなすのか。それを星野一義がどう受け止めるのか。野次馬としてはおもしろい配置にはなった。

 国内最強男として定評のある本山哲のパートナーに、松田次生が採用されたのも興味深い。ホンダ育成プログラム育ちで実力があるのにいまひとつ壁を破れない松田がニッサンの本山から何を学ぶのだろうか。

 一方、ホンダ勢は、若手を多く持ってきた。ワークス格のARTAは伊藤大輔/ラルフ・ファーマンと昨年通りの組み合わせで必勝態勢を取るが、中嶋悟率いる中嶋企画は武藤英紀とロイック・デュバル、チーム国光もセバスチャン・フィリップのパートナーに細川慎弥を配置した。

 武藤、細川はそれぞれホンダの若手ドライバー育成プログラムであるフォーミュラドリームでシリーズチャンピオンを獲得した実力派だが、GT500のNSXを操るのは初めての体験。ホンダ勢は新しい力で今シーズンを押し切ろうとしているようだ。

 ここまでGT500クラスの選手とチームが入れ替わったのは珍しい。開幕前のテストを眺めた現時点では、タイムは平凡だが他チームの警戒ぶりを見ると伊藤/ファーマン組に分があるかと予想する。ただ、それに太鼓判を押す勇気は出そうもない。

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