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ウッズが見せてくれた、ゴルフゲームの真髄。 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

posted2005/12/08 00:00

 つくづくゴルフは「ミスをどう凌いで、スコアをまとめていくか」が大切なスポーツだと思った。ダンロップフェニックストーナメント(宮崎フェニックスCC)に出場し、2年連続優勝を遂げたタイガー・ウッズのゴルフが、それを再確認させてくれた。

 最終日、ウッズは首位でスタートした。1番ホールでバーディを奪って幸先のよいスタートを切ったが、2番ホールでボギー、3番ホールではダブルボギー。さらに8番ホールもボギーとして、3打差でスタートした横尾要にとうとう逆転されてしまった。

 だが、ウッズが真価を発揮したのは、それからだった。12番ホールをボギーとしたものの、横尾が後半で崩れていく中、13、15番ホールとバーディを奪って通算8アンダーでホールアウト。横尾も最終ホールをバーディとし、決着はプレーオフに持ち込まれた。

 僕が最もウッズに感心させられたプレーは、そのプレーオフの1ホール目で見ることができた。18番ホール、パー5。ウッズはティーショットを左に打ち込んでしまったが、そこからリカバリーショットを連発し、このホールをパーで切り抜けたのである。

 この日、ウッズはピンチになればなるほど、「これ以上ミスを重ねない」という丁寧なゴルフを心がけていた。その結果がボギーに終わったとしても、最善の方法でミスを凌ぐことで、メンタルを次へと切り替えていく。

 興味深いデータがある。今回のダンロップフェニックスの大会部門別データだ。4日間72ホールでの総合データによれば、ウッズの平均パット数は、1.755で14位。フェアウェイキープ率も64.29%で7位。最終日のプレーだけを見ると、平均パット数は、1.9で49位。フェアウェイキープ率は、50%で30位である。

 にもかかわらず栄冠を勝ち取ったのはウッズだった。強さとは決して好調時のバーディラッシュを指すのではない。たとえ故障があったり不調だったとしても、ミスをうまく凌いでスコアをまとめていく、その技術と精神力を本当の強さというべきなのだ。

 4日間のプレーを通じて、ウッズが僕たちに示してくれたのは、そんなゴルフゲームの本質だったのだと思う。

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