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20歳の新星ガルビスはトップへ駆け上がれるか。 

text by

秋山英宏

秋山英宏Hidehiro Akiyama

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photograph byHiromasa Mano

posted2009/01/29 00:00

20歳の新星ガルビスはトップへ駆け上がれるか。<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

 シーズン開幕早々、若手の活躍がめざましい。カタールオープンでは21歳のアンディ・マリー(英国)が優勝。準決勝でロジャー・フェデラー(スイス)、決勝でアンディ・ロディック(米国)と、世界ランク1位経験者を連破しての栄冠だった。インドのチェンナイオープンは20歳のマリン・シリッチ(クロアチア)が制し、ツアー通算2勝目を挙げた。ブリスベン国際(豪州)の1回戦で、世界ランク3位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破る番狂わせを演じたのは、これも20歳のエルネスツ・ガルビス(ラトビア)だ。

 マリーは'87年生まれ、シリッチとガルビスは'88年生まれ。この'88年組には世界ランク9位のフアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン)もいる。そして、'89年生まれの出世頭が、現在59位の錦織圭だ。男子テニスでは、ラファエル・ナダル(スペイン)らの'86年組が黄金世代と言われているが、なかなかどうして、それに続く世代にも逸材がゴロゴロしているのだ。

 その中で、今シーズン注目したいのが、世界ランク51位のガルビスだ。ランキングではマリー(4位)やデルポトロに先行されたが、潜在能力は世界中の目利きが認めるところ。ボリス・ベッカーや松岡修造を指導した名コーチ、ボブ・ブレットも「将来、トップを狙える有望株」と太鼓判を押している。同世代のデルポトロも「素晴らしい才能の持ち主」と語るなど、一目置いている様子だ。

 昨シーズンは全仏オープンで8強入りを果たしたガルビス。しかし、イージーミスを続けて試合を落とすことも多く、ランキングは伸び悩んだ。メンタル面の改善と、プレーを安定させることが今季のジャンプアップの条件となる。

 プレーの柔軟性やボールを捕らえるタイミングの早さ、コートを広く使うことなど、プレースタイルは錦織と共通点が多い。ともに、動きはシャープで、戦術眼も高い。錦織にしてみれば、1歳違いのガルビスは、さしあたっての最大のライバルと言える。ツアーレベルでの対戦はまだないが、昨シーズン、ツアー下部のチャレンジャーシリーズで一度対戦し、錦織が勝っている。二人は今後、抜きつ抜かれつしながら世界の頂点を目指すことになるだろう。

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