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さらば闘魂。時代は安心できるプロレスへ。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

PROFILE

posted2005/02/03 00:00

 何をやろうとしているのか、リング上の未来形がさっぱり見えてこない。

 創立者アントニオ猪木の“一人相撲”には、もうお客さんはついてこないのだ。

 『闘魂祭り』と銘打った新日本の蓋開け興行1・4東京ドームは、結果的に昨年11月13日の不入りだった大阪ドーム大会と同様に、主催者による入場者数「4万6000人」の発表も空しく、史上最低の入りだった。もはや、時代は“燃える闘魂”を求めていないようだ。

 大晦日のPRIDE、K―1の視聴率バトルの余韻から覚めた純粋なプロレス・ファンは安心と安定の三沢・ノアを選んだ。王者小橋建太vs.挑戦者鈴木みのるのGHCヘビー級タイトル・マッチをメーンとした1・8日本武道館は、気持ちがいいほどよく入った。超満員に膨れ上がったスタンド席を見上げれば、ニューヨークの旧MSGのような会場風景である。馬場・全日本の全盛期は、年間7回開催の武道館はそれが当たり前だった。新日本と全日本が対峙していた時代を知る筆者には、時代を超えた猪木vs.馬場の代理戦争にも見えていた。

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