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格闘技に新しい波、キーワードは「地方」。 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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photograph bySusumu Nagao

posted2004/12/16 00:00

格闘技に新しい波、キーワードは「地方」。<Number Web> photograph by Susumu Nagao

 最近、地方開催の格闘技イベントが増えている。10月1日には新潟県の格闘技の活性化を目的とした『荒波』が新潟市でプレ旗揚げ。赤コーナーには近藤有己を筆頭に新潟出身の格闘家がズラリと並んだ。その2日後には山形県三川町で『CLUB DEEP』が開催され、PRIDE武士道で活躍中の長南亮が地元凱旋を果たした。

 さらに11月6日には新日本キック協会が中心となった、K―1、キック、ムエタイの複合イベント『TITANS1』が北九州市で開催され、全15試合中14試合が国際戦という豪華なカードを組んだ。来る1月23日にはシュートボクシングが伝説のビッグイベント『GROUND ZERO』を7年ぶりに復活。九州場所の会場としても知られる福岡市の福岡国際センターで大勝負に挑む。

 新日本キック協会やシュートボクシングが地方進出の足がかりとして福岡地区を選んだのは、それなりの理由がある。九州は他の地域に比べて血が熱い土地柄。ボクシングやプロレスの興行でも前座から異常なほど盛り上がる。とりわけシュートボクシングの場合、これまでにも大阪と名古屋で年に数回ずつ興行を打ち続け、今夏には初めて仙台市にも進出するなど、地方興行には実績がある。来夏には釧路市で興行を打つ予定もあるから、ますます地方との絆は強くなりそうだ。

 今年は沖縄、新潟、静岡と地方行脚を続けたK―1JAPANシリーズも忘れてはいけない。現時点で'05年のスケジュールは発表されていないが、地方中心路線に変更はない。『GROUND ZERO』やK―1JAPANシリーズに共通しているのは、地元のテレビ局の全面協力を得ていることだろう。

 あるテレビ関係者は語る。

 「BSだったら全国放送が当たり前になった今、地方のテレビ局は地域密着型のオリジナルコンテンツを捜している。中央に頼らないソフト作りこそ存続のキーワードといっていいかもしれない。生き残り策のひとつとして地方局は格闘技に目をつけたわけですよ」

 興行だけではない。5月にTBS主催で行なわれた『女子総合格闘技最強女王決定トーナメント』のように、テレビ番組としての格闘技イベントの計画を練っている地方局もあると聞く。'05年の格闘技を解くキーワードは、間違いなく「地方」になる。

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