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U-30の若手にプロレスの夢を見る。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

PROFILE

posted2005/03/03 00:00

 目をかけていた選手がまた新日本を飛び出してしまった。「もう少し実績を作ってからでも遅くない」と一声かけようとしていただけに残念でならない。米国のメジャー・WWEで活躍中のケンゾウ(鈴木健想=30)と同期の柴田勝頼(25)のことだ。中邑真輔、棚橋弘至との“新闘魂三銃士”なる、とってつけたようなキャッチコピーは似合わなかった。1月31日付で退団届を出した柴田はフリーを宣言。新日本前取締役上井文彦氏プロデュースの旗揚げ興行(3月予定)に参加するという。ちなみに、勝頼選手の父・勝久氏とは東京、日本、新日本と巡業取材を通しての飲み仲間だ。だからというわけではないが、息子はマスクもよく、センスもあり「立派に父親を抜いたよ。頑張れ!」とつい応援もしたくなる。“格闘王”前田日明に鍛えられ、心身面でどう強化されるか、暴れっぷりをじっくり見守りたい。

 新日本は柴田が抜けたことで後に続く若手選手の出世争いが一段と激しくなる。タイミングよく次期シリーズ開催の第10回ヤングライオン杯の出場メンバーが発表された。

 筆者のイチ押しは、国士舘大レスリング部出身の後藤洋央紀(25)と194cmの長身、長尾浩志(25)。後藤はU―30王者中邑と好勝負を展開して株を上げた。シャープな動きと技の切れは桜庭タイプのテクニシャンだ。長尾は高山善廣と組んだタッグ戦でデビュー。いきなり初マットで右足負傷(長期欠場)という味噌をつけたが、必殺技チョークスラムを身につけ、思い切ったファイトをやるようになった。跳躍力を活かしたニードロップは圧巻。再度高山と組めば、これは脅威だ。

 三沢・ノアには、右ヒザ手術から復帰した190cm、135kgの巨漢・森嶋猛(26)がいる。タッグの同士・力皇猛は3・5日本武道館でGHCの“絶対王者”小橋建太へ挑戦するとあって目の色が変わってきた。キャリア7年。シングルのベルトを狙ってもいい時期に来ている。森嶋がGHC獲りに名乗りを上げれば、ノアに新たな世代交代の波が来る。

 全日本には大型新人・諏訪間幸平(28)と同じ年のタフガイ・本間朋晃がいる。打たれ強さは天下一品だ。そして米国で暴れている宮本和志(26)が戻ってくれば、全日本復権の大きなパワーになる。若獅子たちのトップ争いでプロレス熱の再燃を期待したい。

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