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マジック快進撃の陰の主役、ネルソンの安定感に期待。 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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posted2009/02/12 00:00

「大事なのは身体の大きさではなくハートの大きさだ」とはアレン・アイバーソンの名言だが、オーランド・マジックのポイントガード、ジャミア・ネルソンも、まさにハートの大きさで勝負している選手だ。

 登録では身長6フィート(183cm)だが、実際にはあと5cmは低いのではないだろうか。それでも、いったんコートに立つと自分より一回りも二回りも大きな選手を相手に難なくシュートを沈め、身長の不利を感じさせない。そう言うと「僕の身長が不利だって? ほかの選手の背が高すぎるだけだ。僕が普通で、やつらがおかしいんだ」と返ってきた。

 確かに、それぐらいポジティブ思考でないとここまで来られなかったのかもしれない。セントジョセフ大時代に最高選手に与えられるウッデン賞やネイスミス賞などを受賞しながら、NBA選手としては小さすぎるとか、ポイントガードなのにシュートを打ちすぎるなどと批判され、NBAドラフトでは指名順位を20位まで落とした。マジックだけは彼のハートとリーダーシップを信じて指名し、2007年秋には5年間3500万ドルの契約を与えたが、これに対しても周囲からは払いすぎだと批判が出たほどだ。

 しかし今季は、そんな批判の声を静める活躍でチームを率いている。1月26日現在の成績は17.1得点、5.3アシスト、フィールドゴール成功率50.3%、3ポイント成功率44.5%(リーグ8位)。イースタン・カンファレンス週間最優秀選手に2度選ばれ、チームも33勝10敗でカンファレンス首位争いをしている。他にも得点力のある選手が揃っているマジックだが、彼らのエンジンとなっているのがネルソンなのだ。

 ネルソン好調の鍵は、自分を信じることにあった。過去にはシュートしすぎるとの批判を気にして、必要以上に消極的になっていたこともあった。

「今は無理はしないけど、常にディフェンスにプレッシャーを与えるようにしている」とネルソン。自分らしくプレーするようになったことで、持ち味が発揮され、チームにも勢いが出てきた。

「いつも何かが足りないと言われてきたけれど、自信を失ったことはない。競い方も勝ち方も知っているからね」

 この強気こそが、彼の一番の武器だ。

■関連コラム► デビュー14年目の新境地。アイバーソンの最終目標は? (2009年1月29日)

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