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マッチメイクに悩む日本代表への「提案」。 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byToshiya Kondo

posted2006/03/09 00:00

マッチメイクに悩む日本代表への「提案」。<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

 日本代表がアメリカに完敗した翌日、サンフランシスコから湾の対岸、オークランドへと足を伸ばした。韓国対コスタリカの試合を見るためである。

 MLBアスレチックスのホーム、マカフィー・コロシアムはさすがに満員というわけにはいかなかったが、あざとくも、テレビに映るバック(というか、三塁側)スタンドは韓国サポーターでほぼ埋まっていた。さらに、ゴール裏(一塁側)にはコスタリカ・サポーター。とにかくスタンドは真っ赤に染まっていた。大会でも何でもないのに、他の国同士が国際Aマッチを行い、しかもそれなりの集客力を持つ。いかにも人種の坩堝、アメリカならではの興行である。

 アメリカでアメリカの出ない親善試合を見るのは、実はこれが2回目。前回は、シカゴでのメキシコ対ウルグアイだった。現在、メキシコは公式戦を除き、多くの“ホームゲーム”をアメリカで行っている。メキシコ系移民も多く、自国で開催するより、興行的価値(つまり収入)が上がるからである。場内アナウンスもスペイン語、続いて英語の順だ。

 その日も、満員のソルジャー・フィールドは9割方が緑だった。数が多いというだけではない。不利な判定が重なると、一気にスタンドは過熱。0対2と敗色濃厚の試合終了間際には、ついに鬱憤がピークに達し、場内は口笛とブーイングと飛び交う紙コップで騒然となった。物々しい雰囲気に包まれたNFLの名門、ベアーズのホームグラウンドは、まさにアステカ・スタジアムと化したのだった。

 翻って、日本ではマッチメイクを巡り、昨年のアンゴラ戦、さらには今年のボスニア・ヘルツェゴビナ戦と、ゴタゴタが続いている。日本代表の適当な相手探しには、今後も苦労させられるだろう。そこで、アメリカでのメキシコ戦、である。日本からの直行便の少ないメキシコは移動の負担が大きいが、アメリカならば便もいいし、ホテルも計算が立つ。それでいて、ヨーロッパなんかよりもずっと、少々過激なくらいに、アウェーの洗礼を受けられるのだ。そういえば、日本代表は中南米勢を苦手にしているとか。ぜひ、オススメしたい強化試合である。

 ただし、野球場はいただけない。雰囲気が出ない上、何しろバックネット裏の記者席は、サッカーが見えにくい。

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