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今季のJリーグに見る継続することの難しさ。 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byTamon Matsuzono

posted2006/12/21 00:00

今季のJリーグに見る継続することの難しさ。<Number Web> photograph by Tamon Matsuzono

 最終節までもつれた覇権争いを制し、浦和が初のJ1年間優勝に輝いた。その実力のみならず、予算規模、集客数など、あらゆる点から見て、浦和は日本を、いやアジアを代表するビッグクラブへの第一歩を踏み出したと言える。それだけに、浦和監督、ギド・ブッフバルトの言葉は印象的だった。

 「これからは、今まで伸ばしてきたものを、さらに発展させなければならない。毎年優勝するのは不可能だ。だが、毎年優勝争いをすることは義務だ」

 まさに、その通りだと思う。

 もし仮に、5年のうち3度優勝したとしても、残りの2年は低迷し、年ごとに順位が乱高下していたのでは、真の強豪とは言えない。その意味では、何かを一度成し遂げることよりも、それを継続することのほうが難しい。だが、浦和はやるべきことをやり続けた結果、現在の地位にたどり着いたクラブである。ギドの言う義務を果たすことは簡単ではないが、必ずやってくれると期待している。

 さて、歓喜の陰では、悲哀を味わうクラブもある。今季のJ1では、福岡、C大阪、京都が“3弱”を形成した。この3クラブは、いずれもJ2降格経験を持つ。大分、新潟、大宮といった後発組がJ1昇格以来、苦戦が予想されながらも、残留を死守する一方で、'95、'96年に加入した、比較的古参のクラブが降格のリピーターとなっているわけである。

 だからだろうか、今季の残留争いを見ていても、またか、という印象が強かった。京都に至っては、今回で3回目の降格。しかも、2年ともたずに逆戻りである。これでは、浦和のような栄光にたどり着くのは、夢のまた夢だ。

 継続は難しい。当然、失敗もありうる。奇しくも今季J1の“3強”のうち、G大阪を除く2クラブにもまた、J2降格経験があった。だが、一度地獄を味わったからこそ、地に足つけた強化を続けて成長した。教訓を生かさず、何度も同じ失敗を繰り返していたのでは意味がない。

 Jリーグがスタートして14年が経ち、各クラブの色分けが進んだ。すべてが浦和を目指す必要はない。それぞれのクラブに、それぞれの目標があっていい。

 ただし、たとえそれがどんな目標であったとしても、それを継続して達成してこそ前進があることに違いはない。

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