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楽しみだった雪まつり、今年は行けずふと思う。 

text by

門馬忠雄

門馬忠雄Tadao Monma

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photograph byEssei Hara

posted2007/02/22 00:00

楽しみだった雪まつり、今年は行けずふと思う。<Number Web> photograph by Essei Hara

 筆者は若い時分『どさ回りのモン』などと呼ばれた。プロレスの巡業で全国列車の旅にはまった記者だった。いまなお現役のつもりである。お出かけはいつも気ままな“鈍行”だ。

 そんな私には寂しい話だ。楽しみだった冬の風物詩が今年は見られない。札幌の雪まつりと同時期に行われる新日本の試合が2月の日程表に載っていないのだ。雪まつり2連戦の会場だった札幌中島スポーツセンターが消えてから久しい。'99年、同会場が閉館になって以後、新日本は月寒ドームでビッグ・マッチを行ってきた。今年は1・4東京ドーム興行で全体力を使い果たしたのか、札幌まで手がまわらなかったというところだろう。

 しかし、明るい兆候もある。恒例行事だった毎年1月末の契約更改時の選手離脱のドタバタ騒ぎが、今年は無事に「退団者なし」。ドーム興行で選手、社員の結束が増したのか、創立35周年記念シリーズはまずまずのスタートを切った。

 そこで注目されるのはシリーズ最終戦の2・18両国国技館だ。前日2・17は全日本の同じく両国大会。1・4ドームで“合同興行”を行った両団体が今度は、興行合戦で真っ向勝負。2団体の友好ムードはわずか1カ月あまりで終わった。2月の興行は「冬枯れのシーズン」と言われるほど難しい。関係者の目は観客動員数に注がれる。どちらにしても現在の営業力が問われる両国決戦である。

 武藤・全日本は早い時期から王者・鈴木みのる(パンクラス)×挑戦者・小島聡の3冠ヘビー級決戦をメーンに据え、小島をベルト奪回の切り札と煽ってきた。そして総合格闘技の落第生・曙も登場。生き残りのためにはなりふり構わぬ姿勢が見える。

 一方、新日本は王者・棚橋弘至(30)×挑戦者・金本浩二(40)のIWGPヘビー級決戦がメーン。菅林副社長が「これしかない」と自負する人気のカード。金本は昨年、団体に踏みとどまるか、退団かで揺れたが「棚橋がチャンピオンでなかったら、やらなかった」と今はベルトにこだわる。2階級制覇という野望もふくらむ。新日本でジュニアの選手がヘビー級王者に挑戦するのは初めてだ。4月には札幌大会を予定していると聞く。今回の両国と春の札幌の成功で、来年また雪まつり興行が復活して欲しいものだ。

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