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トラブル多発が必至か。初の猛暑2連戦で開幕。 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2006/01/26 00:00

トラブル多発が必至か。初の猛暑2連戦で開幕。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 あと50日で開幕だ。2006年シーズンは3月12日にバーレーンGPからスタートする。昨年よりも6日遅いが、それよりも過去10年続いてきたオーストラリアGP(メルボルン)から移されたことが大いに気になる。

 中東バーレーンはこれが3度目の開催。砂漠の中に忽然と現れる超近代的サーキットに初めは度肝を抜かれた。昨年は年間19戦で最もホットなレースとなり、気温42℃、路面温度56℃。完走できたのは13台だけ。7台にこの高温条件の影響でトラブルが発生。エンジンはもちろん車体関係の油圧制御系やクラッチ、ブレーキ、電気系など昨年19戦の内で一番メカニカル・トラブルが起きたレースだった(初開催となった一昨年は珍しく小雨が降り、気温29℃で涼しくリタイアは3台)。

 今はウインター・テストの真っ最中。ニューマシン熟成開発が主にスペイン国内で行なわれている。ヨーロッパで比較的温暖な地だからだ。しかしそのスペインより20〜25℃は暑い砂漠、バーレーンから開幕する今年、いつもより激しいサバイバルゲームとなるのは間違いない。

 新しいエンジン規定、2400ccV8が導入され、すべてのパーツ類は新設計である。これに合わせ、シャシーのほうもフルモデルチェンジされた。信頼性はどうか? コンピューター制御化が進む最新F1マシンはどうしても熱に弱い部分があり、高温レースになればなるほど完走台数は減る。昨年2番目に暑かったマレーシアGPも13台しか走り切れなかったのだ。

 FIAが決定した開幕日程は初戦バーレーンGPの後すぐ3月19日にそのマレーシアGPという2連戦だ。ニューエンジン耐久性と、ニューシャシー信頼性の“高温実験場”といってもいい。過酷なこの開幕スケジュールの罠。もしいきなりトラブルがでたら、その対策をしようにも時間が限られる。

 やはりビッグチーム、それも経験豊富な名門チームが着実にきそうだ。昨年この2戦を連続表彰台2位、ダブル入賞で乗り切っているトヨタも期待できるだろう(14日にすでに新車発表をすませた)。ホンダも昨年4月末にどこよりも早くV8を走らせ、順調な仕上がりできている。

 それでは次回647号で'06年ニューマシンの実力分析をしよう。

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