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大物が続々登場、今年のクラシック戦線。 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byTomohiko Hayashi

posted2009/03/12 00:00

 クラシックの輪郭が、週を追うごとに濃い線で描かれ始めている。サラブレッドとして生まれたからには、皐月賞、ダービー、そして桜花賞、オークスのそれぞれ18ある議席に是非とも到達したい。誰もがそう考えているわけだから、その道程は厳しい。トライアル寸前のいまの時期が、文字通りの胸突き八丁。無駄なレースなどひとつもありはしない。

 オークスを頂点とする牝馬の争いは、2歳戦を終えた時点でブエナビスタ(栗東・松田博資厩舎)が不動の中心に座った。この馬は掛け値なしの天才で、無事ならウオッカ、ダイワスカーレットが築いた「牝馬の時代」を4歳、5歳になっても継承できる超大器。どんなに勢いのある挑戦者が現れても、このチャンピオンは揺るぎのない王座に君臨しているだろう。その事実確認を行なうというのも、競馬観戦の醍醐味である。

 馬券的に面白いのは文字通りの群雄割拠の様相となっている牡馬の戦いだ。2歳戦を終えた時点で最も強いと思ったのはロジユニヴァース(美浦・萩原清厩舎)だが、ここへ来て同等かそれ以上ではないかと思える俊才たちがどんどん出てきているのだ。

 なかでもブレイクランアウト(美浦・戸田博文厩舎)がその筆頭格だ。好メンバーが揃った共同通信杯を圧勝。武豊騎手の「抜け出すときの脚がびっくりするぐらい速かった」というセリフは、のちに名馬と呼ばれることになる馬たちと共通したほめ言葉だ。あの一瞬の切れる脚があれば、どんな競馬にも対応できそうなのがいい。

 その翌週に、やはり武豊騎手できさらぎ賞を完勝したリーチザクラウン(栗東・橋口弘次郎厩舎)の評価もやはり高い。ジョッキーとのコンビを解消したくない両陣営は、ブレイクがNHKマイルC直行、リーチが皐月賞直行というローテーションを発表した。ダービーで武豊騎手がどちらに乗るかは、その結果次第というわけである。

 ロジユニヴァースが出走を予定している弥生賞には、セイウンワンダー、アントニオバローズ、アーリーロブストが下剋上を狙って牙を研いでいる。まだ2勝馬だが、アプレザンレーヴ(栗東・池江泰郎厩舎)にも大物感が漂っている。今年は本当に面白い。

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