SCORE CARDBACK NUMBER

10代ゴルファーに夢を。
ペイン会長の真の目論見。 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

PROFILE

photograph byTaku Miyamoto

posted2009/04/21 07:00

10代ゴルファーに夢を。ペイン会長の真の目論見。<Number Web> photograph by Taku Miyamoto

 今年のマスターズは、17歳の石川遼の初出場で、メディアは、もっぱらその話題に終始した。

 石川だけでなく、英国からは19歳のローリー・マキロイ、ニュージーランドからは18歳のアマチュア選手、ダニー・リーが参加した。マキロイは今年1月の欧州ツアーのドバイ・デザート・クラシックで初優勝、ダニー・リーは同じく欧州ツアーのジョニーウォーカー・クラシックに優勝した実績が招待理由である。

 ゴルフ界では最近、男子に限らず10代から活躍する選手が多い。女子では、かつて宮里藍、横峯さくらが10代で、上田桃子も20歳で優勝している。

クラブの性能アップでジュニア界に革命が!

 この理由のひとつが、クラブの進化だ。

「最近のクラブは、曲がらない。曲げられないようにできている。思いきって、迷うことなく振りきった選手に有利。10代選手活躍の背景には、このクラブなどの進化が大きい」とジャンボ尾崎は言う。

 マスターズが、そういった次世代を担う選手を招待したのは、別の理由もあると思う。

 それは、マスターズ委員会のチェアマンが、'06年からビリー・ペイン氏に代わったことで、これまでの伝統や格式、保守的な姿勢を一新したことだ。昨年は、ジュニアゴルフファンは無料でマスターズを観戦出来るようにした。8歳から16歳のジュニアは、正規のパトロン(ギャラリー)に伴われれば、トーナメント期間中無料観戦が許される。

10代から刷り込まれるマスターズのステイタス

「我々は次世代のゴルファーを今刺激したいのだ。そしてゴルフとマスターズをジュニアに見せることについて真剣に考えている」というペイン氏のコメント通り、今年は、世界から10代の選手3人に特別招待状を送ったのである。

 そこには、マスターズでの成績を重視するだけでなく、「10代のゴルファーの夢」を実現させて、同世代のジュニアゴルファーに大きな夢を抱いてもらおうという目論見もある。

 ペイン氏は、アトランタ五輪の組織委員長として、手腕を発揮した人物。今年のマスターズは、インターネットの充実をはじめ、モバイルサイト、iPhoneのAPPなども提供し、注目を集めた。ペイン氏の指揮によって、世界のジュニアゴルファー対策だけでなく、トーナメント全体も、生まれ変わりそうだ。

関連キーワード
石川遼
マスターズ

ページトップ