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水上で火花を散らす、
女たちの美しき戦い。
~競艇・女性王座を目指す魚谷香織~ 

text by

塚本佳奈

塚本佳奈Kana Tsukamoto

PROFILE

photograph byBOAT RACE

posted2010/02/17 06:00

魚谷は'85年4月26日生まれ。デビュー5年目の昨年7月、最高クラスのA1級に昇格した

魚谷は'85年4月26日生まれ。デビュー5年目の昨年7月、最高クラスのA1級に昇格した

 A1級女子・魚谷香織が競艇選手を志したきっかけは、高校1年生のときに自宅のテレビで見た女子王座決定戦だった。

「優勝した岩崎芳美さんが1000万円の目録を持って、『これで新婚旅行に行ってきます』って言っていたんですけど、そのフレーズに、女の幸せを全て持ってるなと思ったんです」

 競艇は体格的なハンデが少ない(むしろ体重が軽いほうが速度は出る)ためか、他の公営競技に比べ、女性選手の比率が高い。現在、1500人いる競艇選手のうち、1割強の160人が女子選手である。基本的には男女が同じ土俵で戦うわけだが、年に一度、女子選手だけで争うGIレースがある。毎年3月の第1週に開催される「女子王座決定戦」だ。3月2日から6日間の日程で開催される今回は、魚谷の地元である山口県の下関競艇場で行なわれる。

「気持ちだけは負けないように、一つでも上を目指して」

「3回目の出場ですけど、地元ということで今回が一番力が入っています。この下関のために(欠場になるため)フライングも切らないように我慢してきたので、優勝戦に絶対乗れるようにしたい」

 23回目となる今年も、3度の優勝を誇る絶対女王・横西奏恵に若手がどう挑むかという図式は変わらないようだ。

「下関は、インだけではなく、大外の6コースからも連に絡むチャンスがある競艇場だと思います。横西さんや田口(節子)さんに比べて、実力的には私はまだまだですが、私のセールスポイントは3周2マークの最後まであきらめない走り。気持ちだけは負けないように、一つでも上を目指してがんばりたいです」

魚谷香織が教えてくれた、競艇を楽しむ秘訣。

 ボートとエンジンが抽選制だったり、プロペラの加工が自由で各選手3枚まで持ち込めるとか、競艇にはいろいろな特徴があるが、楽しむ秘訣は何だろうか。

「テレビでレースを見るだけでも迫力があって楽しいとは思うんですけど、競艇場に来て1日過ごしてもらうと、選手が試運転している姿とか、ピットとかも見られるじゃないですか。整備をしてエンジンの性能が良くなってるとか、悪くなってるとか、そういうところまで見るとさらに競艇が楽しく感じられると思います。しかも1日だけじゃなく、数日間にわたっての変化もある。だから、ぜひ競艇場に足を運んで欲しいですね」

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