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大幅なルール変更で開幕から注目の'09年。 

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今宮純

今宮純Jun Imamiya

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2009/03/26 01:25

大幅なルール変更で開幕から注目の'09年。<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

 区切りとなる60回目のシーズンは紆余曲折の末、何とか前年同様10チームがエントリーすることに決まった。

 旧ホンダ・チームはR・ブラウン率いる「新ブラウンGP」に生まれ変わり、メルセデスベンツからエンジン供給を受けて再出発することになった。ドライバーの二人はそのまま残留しスタッフ数を削減する“縮小体制”を決めたが、開幕3週間前の“旗揚げ”は異例中の異例で、準備の遅れは否めない。新興プライベートチームとして、'06年にゼロから挑戦した今はなきスーパーアグリよりは善戦して欲しいものだが……。

 今年はテスト走行規制が実施された上に天候不順のせいもあって各チームとも今までの半分程度の実走行1万km以下と、開幕前の開発がはかどらなかった。新エネルギー回生システムのKERS、12年ぶりに復活のスリックタイヤ、大幅な空力パッケージ変更などの“改革メカ3点セット”に対するドライバーのテクニック修正や調整も十分とは言えない。

 10チームのマシンの仕上がり状況を3月8日時点で格付けしていくと、5メーカー・チームはフェラーリ、トヨタ、ルノー、BMW、マクラーレンの順。ここまではトヨタが着実に上昇し、逆にマクラーレンが空力部品の不備で出遅れ、王者L・ハミルトンに過去2年のような勢いは見られない。一方、メーカー系と同数に増えたプライベート・チームは、順にレッドブル、ウイリアムズ、フォースインディア、トロロッソ、ブラウンとなる(ブラウンの本格テストは9日から)。彼らのうちどこが“5大メーカー勢”を食うか。新鋭S・ベッテル加入のレッドブルと、中嶋一貴がいるウイリアムズが有力候補だ。しかし3月29日メルボルンのぶっつけ本番で誰が速いか、まだ予測しがたいファクターが多い。それだけに見る側にとって今年の開幕戦は久々に非常に面白いゲームとなるだろう。

 注目ドライバーを6人厳選すると、勝負強いF・アロンソ、自己最速主義者K・ライコネン、昨年成長したF・マッサ、進化中のR・クビサ、驚異の最年少ベッテル、そして連覇に挑むハミルトン。ルールの大幅改正によってコース上でのドライバー力が昨年よりも問われることになる'09年、いずれも個性派の彼らが軸になっていくはずだ。

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