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成績以上の内容、青山博一の成長の証。 

text by

遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

PROFILE

posted2005/08/18 00:00

 WGP250ccクラスの青山博一が、前半戦の締めくくりとなる2連戦で素晴らしい走りを見せた。雨になったイギリスGPでは途中まで首位を独走、転倒リタイヤに終わったが、デビュー以来、初めてトップを快走して注目を集めた。そしてドイツGPでは、序盤にトップに立ち、中盤までレースを引っ張った。終盤はジリジリ後退したが、し烈な3位争いを制し今季2回目の表彰台に立った。

 「3位というリザルトには満足していないが、内容が良かった。これまでよりトップとの差が縮まった。だから、今日の3位は嬉しい」と、笑みを浮かべた。

 青山は、昨年、ホンダ・スカラシップでGPフル参戦を果たした。一昨年のスポット参戦した日本GP(鈴鹿)では、PPを獲得、決勝では2位になっている。しかし、フル参戦を開始してからは、思ったほどの成績を残していない。昨年は3位が2回、今年も中国GPで表彰台に立ったが、周囲の評価は決して高いものではなかった。その理由は、青山の言葉にもあるように、レースの内容にある。それまでは常に上位グループのリタイヤに助けられての表彰台で、トップとのタイム差も大きかった。しかし、今回の優勝争いと、イギリスGPの思い切りのいい走りは、大きな成長を感じさせた。

 ホンダ・スカラシップは2年間で終了する。来年以降、彼がGPで生き残るためには、自分の力でシートを獲得しなければならない。そういう意味で、この2戦は、大きな収穫だった。

 「(自分にアドバンテージがある)日本GPで勝つためには、この数戦で表彰台に立っていかなければならない。それができなければ、日本でも勝てない」

 これが念願の初優勝に向けての抱負だったが、ドイツGPでその目標のひとつを達成したといえる。

 若い選手の評価はリザルトだけでなく、これからどこまで成長していくのか、という可能性でもなされる。転んだ後のレースで表彰台に立った意味は大きい。

 「イギリスは限界を超えた。ドイツはきっちりと100%。でも、タイヤの使い方がヘタだったから遅れた」

 若い選手は失敗しながら成長していくのが当然。前半戦の締めくくりとなるこの2連戦で青山は、大きなハードルを越えた。23歳の青山の後半戦に期待したい。

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