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アズーリとの対戦が、ジャパンの真価を問う。 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byKenji Demura

posted2004/07/01 00:00

アズーリとの対戦が、ジャパンの真価を問う。<Number Web> photograph by Kenji Demura

 イタリア代表が来日する。

 サッカーに比べればマイナーとはいえ、楕円球界でもアズーリは確かな存在感を放っている。W杯では過去5大会で通算5勝。IRBの世界ランクは現在11位。サッカー王国にして、ラグビーでは陰の実力国。プロフィールは南米の雄アルゼンチンを連想させるが、実際の戦い方も激しいコンタクト、キックを活かしたアタックと共通点が多い。アングロサクソンが主流を占めてきたラグビーを、地中海文化がどれだけ豊潤に育ててきたか。来日メンバーには、'95年からW杯3大会連続全試合出場ながら、ケガで今季の6カ国対抗を全休したSHトロンコンが復帰という楽しみも。FL兼WTBの万能選手マウロ・ベルガマスコはじめピッチの外でも注目されそうなイケメンも多い。6月30日の日本選抜戦(大阪・長居)、7月4日の日本代表戦(東京・秩父宮)は見逃せない異文化交流戦だ。

 さてそのイタリア戦を「絶対イケますよ」と断言するのは日本代表SOの伊藤宏明だ。サントリーを退社した昨季、日本人として初めてイタリア・セリエAの強豪クラブ「ラクイラ」でプレー。2月には「ワールドXV」の一員としてアズーリとも対戦している。

「イタリアのクラブでは、普段の練習でもフィットネスに割く時間は少ないんです。キックとコンタクトはレベルが高いけど、プレーのスピード自体は遅いから、日本がスピードで勝負すれば、トライは必ず取れる。FWはデカいけど、南半球やイングランドほどじゃない。前に出て止めれば大丈夫です」

 迎える日本は韓国戦にまさかの引き分けを演じたものの、続くスーパーパワーズ杯ではロシア、カナダを連破してみごと優勝。韓国戦後に22位まで落ちたIRB世界ランクも18位まで回復した。結果は何より選手の士気を高める。6月3日から福島・Jヴィレッジで始まった合宿を覗いてきたが、試合まで日数が空いていても中弛みは感じられず、ケガを恐れずに激しいコンタクトを繰り返す実戦的なメニューに取り組んでいた。

 もっとも、日本に敗れたカナダは欧州組と7人制の主力を欠いた極端な若手中心の編成だった。萩本ジャパンが世界から「やるな」と真の評価を得るのは、7月4日の秩父宮、イタリアを破ってからである。

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