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最強FWアンリを引き連れバルサが日本にやってくる! 

text by

横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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photograph byMutsu Kawamori

posted2007/07/26 00:00

最強FWアンリを引き連れバルサが日本にやってくる!<Number Web> photograph by Mutsu Kawamori

 バルセロナが2004年の夏以来となる大規模なチーム強化を行っている。これを書いている時点(7月8日)で、アーセナルのアンリにモナコのトゥーレ、リヨンのアビダルを獲得し、まもなく落ちるといわれているのがサラゴサのガブリエル・ミリト。全員それぞれの国の代表であり、移籍金の総額は6000万ユーロ(約100億円)を越えるのだから、嫌みなほど豪華な補強だ。

 中でもアンリが話題となったのは容易に想像がつくだろう。バルサは1年前にもアンリの移籍承諾を取り付けたことがあるが、そのときはアーセナルとの本格交渉を前に、アンリ本人に翻意され、御破算となった。しかし今回は移籍成立。ファンは諸手を挙げて歓迎し、カンプ・ノウでのお披露目(写真撮影のためユニフォーム姿で数分間リフティングするのみ)には、なんと3万もの人が駆けつけている。

 ここ2年、財布の紐を堅く締め、必要最小限の選手しか獲らなかったバルサが本来の予算5000万ユーロをオーバーしてまで補強に力を入れるのは、もちろん来季の王座奪回を狙ってのことだが、その底には「現チームのサイクルは終わった」という意識があるようだ。ヨハン・クライフを始めとする外部の人間がしばらく前から指摘していた“一時代の終焉”を、プジョルら選手は事あるごとに否定してきたが、クラブの大人たちは認めているのだろう。だからこそ、ラポルタ会長は「チームの抜本的改造」を約束した。昨年の優勝チームをほぼそのまま維持しながら、主要タイトルを1つも獲れなかった反省を、妥協のない補強をもって示そうというのだ。

 しかし、抜本的改造なら大胆な放出もあって然るべきだが、候補に挙がっているのは、今のところ、エスケロやジュリー、モッタといった小粒な選手ばかり。これでは上っ面の改造にしかならず、バルサは銀河系軍団時代のレアル・マドリーに匹敵するスター集団となってしまう。不安でこそあれ、喜ばしいことではない。「スターは1チームに2人で十分」が持論のライカールトも、昨季とは違った理由で頭を悩ませることになるはずだ。

 新生バルサは機能するのか。8月7日のF・マリノス戦を含むアジアツアーでその可能性を測ってみたい。

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