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アメリカで花咲く3人のなでしこたち。 

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河崎三行

河崎三行Sangyo Kawasaki

PROFILE

posted2009/04/27 07:00

 今春、アメリカで女子プロサッカーリーグWPSが誕生した。北京五輪優勝のアメリカ代表全選手はもちろん、世界中から一流選手が結集しており、日本の澤穂希(ワシントン)、宮間あや(ロサンゼルス)、荒川恵理子(ベイエリア)の3選手も参加している。

 この3人のうち、以前もアメリカでのプレー経験がある澤は実力通りの活躍ができると見られていたが、海外リーグ初挑戦の宮間と荒川に関しては未知数の部分が大きかった。ところがふたを開けてみると、開幕節で結果を残したのはこの二人の方だったのである。

日本人選手が新リーグ第1号ゴールを演出

 宮間は澤との日本人対決が実現した開幕戦において、自らのFKで新リーグ第1号ゴールをアシスト。この時の記念すべきボールは、アメリカ・サッカー殿堂に保存されることとなった。

 のみならず司令塔として鋭いパスを出し続け、守備面でも献身的な働きを見せた。開幕戦が行なわれた3月29日の時点で、チームに合流してわずか20日あまり。しかし世界最高の女子選手と称されるブラジル人FWマルタやアメリカ代表のボランチであるボックスとの間に、もうホットラインを作り上げていた。まだ英語がさほど流暢でないにもかかわらず、チームメイトに指示を与えるなど、ピッチ上の振る舞いも堂々としたものだった。

 ロサンゼルスが2-0で勝利したこの試合を観戦していたアメリカ女子代表のスンダーゲ監督は、「ベストプレーヤーは宮間」と断言した。

コンビネーションに期待の荒川。クラブでも人気者に

 一方の荒川はその翌週ホームで開催された初戦で、先制のヘディングシュートを敵ゴールに突き刺した。その後一度は同点に追いつかれたものの、終了間際FWミルブレットのゴールで勝ち越し、こちらもチームは白星発進。

 ただ彼女の場合、まだ自分を生かしきれているとは言い難い。相手DFラインの裏への飛び出しや、壁パス交換からの中央突破といった荒川の得意プレーを、味方選手が理解していないのだ。だが日頃から臆せずコミュニケーションを取っているから、近いうちには阿吽(あうん)のコンビネーションが出来上がるだろう。

 すでに彼女の明るいキャラクターは、周囲に充分認知されている。クラブでは応援グッズとして、アフロかつらを売り出す計画も持ち上がっているという。

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