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3度目の五輪を手にした戦うベテラン、弘山晴美。 

text by

藤山健二

藤山健二Kenji Fujiyama

PROFILE

posted2004/07/01 00:00

 陸上女子長距離のベテラン、35歳の弘山晴美(資生堂)が3度目の五輪切符を手にした。1月の大阪国際女子マラソンで5位に終わり、早々とマラソンでの代表が絶望になったこともあって2月からはトラックに照準を切り替えて調整を続けてきた。6月4日に行われた日本選手権の1万mでは優勝した福士加代子(ワコール)の後方集団につけ、ゴール直前に田中めぐみ(しまむら)に抜かれはしたものの3位に食い込み、14日に発表されたアテネ五輪代表に名前を連ねた。

 弘山を一躍有名にしたのはマラソンで、2時間22分台の好タイムをマークしながら代表から漏れた4年前のシドニー五輪だった。当時も最終的には1万mの代表になったが、本番では最下位の20位。マラソン代表を逃したショックが大きく、「あの時は気持ちを切り替えるのに時間がかかった」と言う。だが、今回は時間的に余裕があったこともあり、本来のキレのある走りで'96年アトランタ、'00年シドニーに続く3度目の五輪代表に輝いた。

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