SCORE CARDBACK NUMBER

再来日の覚悟が見えたオーティズの箸使い。
~出戻り外国人選手の貢献度~ 

text by

永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

PROFILE

photograph by

posted2009/05/29 06:00

 開幕早々、ソフトバンクは王貞治球団会長を中心に編成会議を開いていた。今季、三番打者として期待されていた三塁手の松田宣浩が、オリックスとの開幕戦で右手中指を骨折。全治2カ月と診断され、チーム編成を再考することを余儀なくされたためである。

「戦力が整った状態で、秋山幸二監督に采配を執らせたい」と王会長は、補強ができないかと球団に提案したのだ。

出戻りの外国人選手は、球団にも選手にもメリットがある。

 そこで三塁を守れる大砲ということで白羽の矢が立ったのが、昨年まで4年間オリックスとロッテでプレーしていたオーティズだった。「開幕ロースター漏れの選手よりも、日本球界が分かっている外国人選手のほうがいい」という王会長の進言で、メキシコリーグでプレーしていたオーティズの獲得が決まったのだ。

 日本でプレーしたことのある外国人なら、ある程度成績が計算できる。そのうえ以前に日本にいたときよりも、格安で獲得できるのだ。

 例えば、ローズ(オリックス)は巨人に在籍していた'05年の年俸5億2千万円。それが'07年オリックスに復帰したときは4千7百万円だった。しかし、レッズのマイナー契約だった'06年はせいぜい3千万円がいいところ。ローズにとってもメキシコやアメリカにいるよりも日本のほうが高給を得られるため、球団、外国人選手の双方にメリットがあるのだ。

「出戻りの外国人は安く買い叩く」という最近の例に漏れず、オーティズの年俸も大幅にダウンした。ロッテ時代の年俸が6千万円。今回の再来日では2千万円プラス出来高払い。それでもメキシコリーグでの待遇よりずっと良いと言う。

「5歳から16歳の5人の子供を抱えて大変なんだ。一日でも長く日本にいたいと思うよ。子供のためにも治安がいい方がありがたいから」と、日本球界への復帰は大乗り気であった。

もしかするとオーティズは掘り出し物になるかも?

 オリックス時代に来日初打席で初本塁打を放ったオーティズは、今回も4月28日の西武戦で再来日初打席本塁打を放っている。「チャンスを掴んで少しでも長くこのチームでプレーしたいんだ」

 そう言いながらうどんを上手に食べる箸使いに、オーティズの日本球界にかける意気込みを感じた。ひょっとしたら松田の代役として獲得したオーティズが、とんだ掘り出し物になるかもしれない。

■関連リンク► 絶好調、多村仁志。改名で今年こそ大丈夫?
► 秋山新監督がねらうしたたかなチーム改革。

関連キーワード
オーティズ
松田宣浩
T.ローズ
福岡ソフトバンクホークス

ページトップ