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世界選手権3位、女子フェンシングが躍進! 

text by

藤山健二

藤山健二Kenji Fujiyama

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posted2007/11/01 00:00

 ロシアのサンクトペテルブルクで行われていたフェンシングの世界選手権で、日本の女子がフルーレ団体で見事に銅メダルを獲得した。菅原智恵子、川西真紀、巻下陽子、池端花奈恵の4人で臨んだ日本はまず2回戦でフェンシング発祥国のフランスを撃破。続く準々決勝でも世界ランク1位の強豪、イタリアと大接戦を演じ、延長戦の末に17―16で破る大金星を挙げた。準決勝は惜しくもポーランドに敗れたが、3位決定戦でハンガリーに33―31で競り勝ち、五輪、世界選手権を通じて初のメダルを手にした。フェンシングにはフルーレ、エペ、サーブルの3種目があり、フルーレ団体の女子はアテネ五輪で一度は実施種目から外れたが、来年の北京五輪での復活が決まっている。北京に行くためには来年3月末の世界ランキングで4位以内に入ることが条件となるが、今回の銅メダルで通常の倍となる80ポイントを手にした日本は五輪切符獲得へも大きく前進した。

 フェンシングは普段から注目されることが少ない競技だけに、今回の成績を唐突に感じる人もいるかもしれないが、決してフロックではない。中世の決闘の雰囲気が残るフェンシングは欧州では人気競技で、プロの選手もたくさんいる。だが、日本はアマチュアの選手が仕事の合間に練習しているのが実情だ。'05年のワールドカップで日本人初の優勝を果たしたエースの菅原は宮城・気仙沼市で高校の教師をしている。池端は京都府の職員、川西も洋菓子店でアルバイトをしながら競技を続けてきた。しかし、世界と対等に戦うには、やはり“兼業”では難しい。そこで今春、日本フェンシング協会は男女の有力選手7人を選抜し、北京五輪まで都内で長期合宿を実施することにした。もちろん、休職扱いになる勤務先の理解がなくてはできないことだが、関係者が各方面に奔走した結果、すべて了解が取れ、東京・北区の国立スポーツ科学センターを拠点に猛練習を続けてきた。その成果が早くもメダルという最高の結果につながり、北京五輪への期待も一気に膨らんだ。

 もともとフェンシングは男子が強く、エースの太田雄貴は昨年のアジア大会優勝の実績を持つ。欧州勢が中心のフェンシングで、日本の男女が五輪の表彰台に上がるのも今や夢ではなくなってきた。

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