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ビジャレアルでその名を馳せた名将ペジェグリーニ(左)は56歳。対するグアルディオラは初めてトップチーム監督を務めたバルセロナで前人未到の6冠を達成した39歳

バルサ2連覇の野望を迎え撃つ
レアルの恐怖。
~CLを巡る因縁の構図~

杉山茂樹 = 文 ⇒この著者の記事一覧

text by Shigeki Sugiyama

photograph by Getty Images

バルサ2連覇の野望を迎え撃つレアルの恐怖。~CLを巡る因縁の構図~

関連アスリート・チーム:

チーム・選手名
FCポルト
バルセロナ
レアル・マドリー

 バルセロナのCL2連覇なるか。'09-'10シーズン最大の見所はこれに尽きる。2連覇したチームは、'88-'89、'89-'90シーズンのミラン以来、19年間現れていない。ミラン、アヤックス、ユベントス、そして昨季のマンUが、優勝した翌シーズンも決勝に進出し、王手を掛けたものの、ことごとく失敗。優勝の喜びは単年に留まっている。

「一時代」を築いたチームは、5シーズン('97~'02)の間に、隔年で3度優勝したレアル・マドリーのみ。少なくとも、連覇という形で示したチームはない。「真のチャンピオン」は現れていないのだ。

 決勝トーナメント1回戦で、その権利を唯一有するバルサは、シュツットガルトと対戦する。くじ運に恵まれたと言うべきだろう。

ベルナベウでのバルサ連覇は阻止したいR・マドリー。

欧州CL・組み合わせ表CLベスト16の1回戦1stレグは2月16~24日、2ndレグは3月9~17日

 この事実を、最も苦々しく思っているのは、ライバルのR・マドリーに他ならない。こちらの相手はリヨン。過去の通算成績は2分2敗。リヨンに一時の勢いはないとはいえ、5シーズン連続、ベスト16の壁を破れていないR・マドリーには、難敵であることに変わりない。

 今季の決勝は「サンティアゴ・ベルナベウ」で行なわれる。R・マドリーのモチベーションは、そうした意味でどこよりも高いはずだが、決勝トーナメント1回戦の組分けが決まったいま、それに匹敵するプレッシャーにも襲われているはず。

「サンティアゴ・ベルナベウ」の決勝に、バルサが進出する可能性が少しずつ高まっているからだ。自分たちのホームスタジアムで、バルサに20シーズンぶりのCL2連覇を達成されたら、面目丸潰れだ。プライドはズタズタに引き裂かれることになる。

11年前にはバルサも同じ苦汁をなめさせられた。

 想起するのは'98-'99シーズンだ。決勝の舞台は「カンプノウ」で、チーム誕生100周年を迎えたバルサは、その記念すべき年に、ホームスタジアムで優勝することを目論んでいた。ところが、グループリーグで(このシーズンの決勝を争うことになった)バイエルン、マンUと同居する不運に見舞われ、結局、グループリーグで敗退する。以降、バルサは2連覇を狙うR・マドリーの敗戦を必死で願うことになった。

 R・マドリーは、ディナモ・キエフと対戦した準々決勝で、シェフチェンコの一撃に沈み、2連覇の夢は潰えた。「カンプノウ」で決勝を戦うことはなかった。バルサは、最悪の事態を免れることになったが、バルセロナ市民の当時のただならぬ慌てふためきようを思うと、それから11年経った現在の、R・マドリーの心の内は容易に推察できる。少なくともバルサより先に、負けることはできない。今季のR・マドリーは、打倒バルサを誓い、巨費を投じて補強しただけに、なおさらだ。

<次ページに続く>

► 【次ページ】  年々力をつけてきているポルトにダークホースの匂いが。

筆者プロフィール

杉山茂樹

1959年7月8日生まれ。静岡県出身。大学卒業後、フリーのライターとして「Sports Graphic Number」やサッカー専門誌などで執筆するほか、解説者としても活躍中。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「ワールドカップが夢だった。」(ダイヤモンド社)、「サッカー世界基準100」(実業之日本)、「4-2-3-1」(光文社新書)、「日本サッカー偏差値52 」(じっぴコンパクト)などがある。


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